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お葬式の現場から

2016.4.10

今は無くなった「釘打ちの儀式」の意味

こんにちは。新宮市・那智勝浦町・太地町の葬儀社中本葬祭の中本です。
最近は無くなった「釘打ちの儀式」がありました。

ご出棺の最後に、ご遺族が石でお柩の蓋に釘を数回打ち、
その後葬儀社が釘を全て打ち込んでご出棺となる儀式です。
現在では、この習慣はなくなりました。全国的にやっている地域も少ないようです。
そもそもこの儀式の意味とは?
そして、なぜしなくなったのか?という事についてご紹介させて頂きます。

そもそも、昔は火葬の習慣がなく、全て土葬でした。
また、現代のようなドライアイスなどの御遺体保全の為の術もなく、
要するに日に日にご遺体の腐敗は進んでいきます。
少し脱線しますが、大昔はご遺体が死霊となってはいけないという考え方があったようです。
また、現在のように医療も発達しておりませんので平均寿命も短く、
伝染病などがひとたび流行すると、村全て全滅、町全てが全滅しかねない。
そんな状況だったようです。

ご遺体の腐敗を遅らせるような術は勿論、当時にはありませんでしたので
公衆衛生を考え、ご遺体を隔離しておく必要があったようです。
ゆえに、ご遺体=恐ろしい物として、伝染病などにかかることを徹底的に遠ざける必要があったようです。
なので、一旦、納棺すると二度と蓋をあけることもありませんし、現代のようにお顔を拝見するなどといったこともなく
葬儀の時に「火車(かしゃ)」という妖怪がやってきてご遺体を持って行ってしまうとか、
「猫また(ねこまた)」という妖怪がご遺体をまたいで暴れさせるなどといった迷信を作り、
上記のようにご遺体=恐ろしい物、死霊=恐ろしい物とする考え方を持たせることにより、疫病などを防ぐ必要もあったようです。

そして、時は流れて座棺から現代のような寝かせるタイプのお柩に変化しました。
それまでは、寝るタイプのお柩、つまり寝棺は御舟(おふね)といって、皇室などでしか用いられることのない
所謂、高級品だったようです。時代が豊かになり、寝棺が一般的になったのですが、当時は無垢の板を使ってました。
しかし、この無垢の板と言うのは湿気を持つと反ってしまったようなのです。
その、反りを防ぐために釘を打ったようです。
さらに時代は進んで、フラッシュ合板のお柩が出てきたことにより、反りの心配もなく、またドライアイスなどの
ご遺体保全の為の術も出来、また、死霊がだとか妖怪がといった迷信もなくなり、釘打ちの意味もだんだんと薄れていったようです。

しかしながら下記のような理由から釘打ちの儀式は続けられてきました。

1.蓋が取れないように(昔は人が担いで棺を移動させたため)
2.死者が出てこないように(神道系などでは特に、遺体は穢(けが)れていると考えられているため)
3.故人と決別する。けじめを付けるため。

私の父が亡くなった二十年前には当地方でも、釘打ちの儀式は行われていました。
未だに父の眠る柩を葬儀社の人がガンガン釘を打ち付けた時の音が耳に残っています。

私自身が非常につらい思いをしたのですが、私が修行させて頂いた福岡県の葬儀社はやっておりませんでした。
私が修行に行くほんの数年前まではやっていたそうですが、
1.何よりご遺族からのやめて欲しいという声があった
2.故人様がゆっくり眠ってらっしゃるお顔の上を釘でガンガン止めるのは辛い
そのような理由から、お客様のご了解を頂いた上で釘打ちをしなくなったそうです。

それを私自身、目にし、きっと僕の地元のお客様もみんな辛いし、嫌だと思っているだろうな・・・
自分が葬儀社を立ち上げた時には絶対に、この儀式は無くしてしまおう。
そう思い、弊社では葬儀社を立ち上げた当初より、お客様にご説明し、了解を頂いた上で釘打ちの儀式を無くしました。
現代では、当地方ではどこの葬儀社もやっていないのではないかと思われます。

以上のように、かつて、釘打ちの儀式をしていた実務的な意味としては「固定」や「隙間抑え」
風習的、慣習的意味としては「封印」(死霊や妖怪などが悪さをするのを防ぐ意味)と言えるかと思います。

如何だったでしょうか。本日は以上で失礼致します。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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