中本葬祭ブログ

葬儀のハンカチは白か黒か|色やマナーを解説

葬儀のハンカチは白か黒か|色やマナーを解説

突然のご不幸で葬儀に参列することになり、「ハンカチは白がいいのか、黒がいいのか」と悩まれる方は少なくありません。喪服は黒なのに、ハンカチだけは白と聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。小さな持ち物ですが、他の参列者の目に触れる機会も多く、マナーに不安を感じるお気持ちはよく分かります。この記事では、新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町で年間300件以上の葬儀をお手伝いしてきた中本葬祭が、葬儀にふさわしいハンカチの色や素材、柄の選び方を分かりやすくご説明します。

葬儀で使うハンカチの基本マナー

ハンカチの色は白が基本、黒も許容される

葬儀におけるハンカチの色は白色が基本とされています。白は穢れのない色といわれ、仏事や神事で古くから用いられてきました。故人に着せる死装束や、お顔を覆う布もすべて白色です。また、葬儀やお通夜のときに着る喪服も、もともとは白色でした。こうした歴史的背景から、葬儀には白いハンカチを持参するのが最も正式なマナーとされています。

ただし、現在は黒色の喪服が一般化されていることから、喪服と合わせて黒色のハンカチを持つケースも増えています。お店でも葬儀用に黒色のハンカチが発売されており、黒色のハンカチでも問題ありません。黒色のハンカチは喪服の色と調和し、膝に置いたときに目立ちにくいという利点があります。

黒色のハンカチは結婚式などの慶事では使用できないため、慶弔どちらでも使用できる白色のハンカチを一枚用意しておくとよいでしょう。白色なら、急なお悔やみごとにも慶事にも対応できるため、一枚持っておくと安心です。

避けるべき色と、グレーや紺など控えめな色

ピンクや水色などは周囲にカジュアルな印象を与えるほか、原色の赤色や黄色などの鮮やかな色は派手な印象になりマナー違反となるため注意してください。派手な色は他の参列者の目を引き、故人を偲ぶ厳粛な場にふさわしくありません。

白色のハンカチが手元になく、慌ててしまう場合もあるでしょう。その場合は、紺やグレーなど落ち着いたダークカラーでも構いません。濃いグレーなど黒に近い色であれば、急な参列でも失礼にはあたりません。ただし、今後の備えとして白色か黒色のハンカチを一枚ご用意されることをおすすめします。

柄は無地が基本、控えめな刺繍は許容範囲

基本的には、柄のない無地のハンカチを選ぶのが正しいマナーとされています。細かいストライプやドットなど、シンプルな柄は一見問題ないように思われますが、カジュアルに見えてしまうため極力控えましょう。水玉やチェック柄も避けたほうが無難です。

完全に無地のハンカチを見つけることは、なかなか難しいかもしれません。一般的に、派手ではなければ、若干の刺繍が施されたものなどでも問題ないとされています。「白色のハンカチに白の刺繍」のように、ハンカチと同じ色の刺繍が施されていることが判断の基準です。織柄が入っている場合も、刺繍と同じくハンカチと同色であれば問題ありません。

女性向けのフォーマル用ハンカチに多い、同色の控えめなレースであれば許容されます。ただし、葬儀では光沢のあるものがマナー違反になるため、ラメやラインストーン、キラキラと光る装飾が施されたものは避けてください。

素材は綿や麻がおすすめ、シルクやタオル地は避ける

ハンカチの素材にもマナーがあります。おすすめの素材は、コットン(綿)や麻です。涙や汗を拭く用途であることから、吸水性を考えるとコットン(綿)100%のものが特におすすめです。麻も自然な風合いで、フォーマルな場にふさわしい素材です。

しなやかな風合いからシルクやレーヨンはフォーマルな印象が強いですが、葬儀のマナーには反しています。シルクは光沢があり華やかな印象を与えるため、葬儀には適しません。また、タオル地のハンカチもカジュアルな印象を与えるため、式中の使用は控えるべきです。ただし、夏場に汗をかきやすい方は、式の前後で使う用にタオル地を別に持っておき、式中は綿のハンカチを使うという使い分けもできます。

よくある誤解と知っておきたいポイント

「白いハンカチがないから参列できない」は誤解

白いハンカチが手元になく、参列を躊躇される方がいらっしゃいますが、前述のとおり黒や濃いグレー、紺などの落ち着いた色であればマナー違反にはなりません。万が一、白や黒、ダークカラーのハンカチを準備できなかった場合は、できる限り斎場内での使用を控えるようにしましょう。ハンカチを人目に触れないように工夫して使用すれば、遺族の方々に不快な思いをさせずに済みます。

急なご不幸の際は、コンビニエンスストアや100円均一ショップでも白や黒のハンカチを販売していることが多いです。時間があれば立ち寄ってみるのもよいでしょう。私たち中本葬祭でも、新宮市周辺でのご葬儀の際、ご参列者から「ハンカチを忘れてしまった」とご相談いただくことがありますが、近隣の店舗でお求めになれることをお伝えしています。

男性と女性で持ち方が異なる

男性は、フォーマルの場ではカバンを持たないのがマナー。ハンカチは、ズボンのポケットに入れて持ち歩きます。ちなみに、ジャケットの胸ポケットにハンカチを入れる「ポケットチーフ」のようなスタイルは、葬儀ではマナー違反になりかねないので避けましょう。

女性は、カバンの中かスーツのポケット、どちらかにハンカチをしまいます。カバンに入れると上品な印象ですが、開け閉めのときに音が鳴るので、ポケットの方が安心かもしれません。音を立てずに取り出せる場所に入れておくことが大切です。

子どもの場合は、男性と同様に服のポケットにハンカチをしまいましょう。ポケットがついていない服であれば、親のバッグやポケットに入れておき、使う際に渡してあげます。子どものハンカチも黒色や白色をおすすめしますが、地味な色のものであればそれほど気にしなくても構いません。小学生以下のお子様の場合、大人ほど厳格にマナーを求められることはありませんが、キャラクターものや派手な色柄は避けるようにしましょう。

ハンカチを使う際はネイルやメイクにも配慮を

ハンカチを使う際、どうしても手元が他の参列者の目に入ります。ハンカチを使う際は、どうしても爪が他の人の目に入ります。派手なネイルをしていれば、目立ってしまうでしょう。基本的に、葬儀に参列する際はネイルを落とすのがマナーです。ただし、透明なものやベージュ、薄ピンクなどのネイルであればマナー違反にはならないでしょう。

ジェルネイルなどですぐに落とせない場合は、肌なじみの良いベージュやピンクのネイルを上から重ねる、あるいは黒の手袋を着用するという方法もあります。ただし、お焼香の際には手袋を外す必要がありますので、可能であれば事前に落としておくのが無難です。

また、女性の場合、涙を拭く際にアイメイクが崩れることがあります。ハンカチで目をこすらず、溢れた涙だけをそっと押さえるようにすると、メイクの崩れを最小限に抑えられます。

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町での葬儀とハンカチ

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町といった熊野地域では、地域のつながりが深く、葬儀の際も多くの方がご参列くださいます。私たち中本葬祭がお手伝いする葬儀でも、ご近所の方々や地域の組合の方々が駆けつけてくださる場面をよく目にします。

この地域では、家族葬であってもご近所や菩提寺のご住職にお声がけされるご家庭が多く、参列される方々の年齢層も幅広いのが特徴です。ご高齢の方の中には、昔ながらの「白いハンカチが正式」という認識をお持ちの方もいらっしゃいますし、若い世代の方は黒いハンカチをお持ちの方も増えています。どちらも間違いではありませんので、ご安心ください。

また、当地域は温暖な気候のため、特に夏場のご葬儀では汗をかかれる方も多くいらっしゃいます。式中用の綿のハンカチと、式の前後に使うタオル地のハンカチを分けてお持ちになると安心です。新宮市斎場をはじめとする地域の式場は空調設備が整っていますが、ご移動の際やお車を待つ間などに汗をかかれることもありますので、複数枚ご用意されることをおすすめします。

当地では菩提寺をお持ちのご家庭が多いため、宗派による作法の違いもあります。ハンカチのマナーについては宗派による大きな違いはありませんが、気になることがあれば菩提寺のご住職や私たち葬儀社にお気軽にお尋ねください。私たち中本葬祭は創業以来、この地域で多くのご葬儀をお手伝いしてまいりましたので、地域の慣習に合わせたきめ細やかなご案内が可能です。

よくある質問

葬儀のハンカチは白と黒、どちらを選べばいいですか?

白色が最も正式とされていますが、黒色も広く許容されています。白色は慶事にも使えるため、一枚持っておくと便利です。喪服に合わせて黒色を選ばれる方も増えています。どちらを選んでも失礼にはあたりません。

少し柄が入ったハンカチしかない場合、使っても大丈夫ですか?

無地が基本ですが、ハンカチと同色の控えめな刺繍やレースであれば問題ありません。水玉やチェック、キャラクターものなど目立つ柄は避けてください。判断に迷う場合は、できるだけ人目に触れないよう配慮してご使用ください。

タオル地のハンカチは葬儀で使えますか?

タオル地はカジュアルな印象を与えるため、式中の使用は避けたほうが無難です。ただし、夏場など汗をかきやすい季節は、式の前後で使う用にタオル地を別に持ち、式中は綿のハンカチを使うという使い分けもできます。

子どものハンカチも白か黒でないといけませんか?

子どもの場合、大人ほど厳格なマナーは求められません。白や黒が望ましいですが、グレーや紺など落ち着いた色であれば問題ありません。キャラクターものや派手な色柄は避け、控えめな印象のものを選んであげてください。小学生以下のお子様は、親がハンカチを持っておき、必要に応じて渡してあげるとよいでしょう。

急な葬儀で白や黒のハンカチが用意できません。どうすればいいですか?

紺やグレーなど落ち着いた色であれば代用できます。コンビニや100円ショップでも葬儀用のハンカチを販売していることが多いので、時間があれば立ち寄ってみてください。どうしても用意できない場合は、できるだけ人目に触れないよう配慮してご使用ください。

まとめ

葬儀で使うハンカチは、白色が最も正式なマナーですが、黒色やグレー、紺などの落ち着いた色も許容されます。柄は無地が基本で、同色の控えめな刺繍やレースであれば問題ありません。素材は吸水性の良い綿や麻がおすすめです。男性はズボンのポケットに、女性はカバンかスーツのポケットに入れておきましょう。

小さな持ち物ではありますが、ハンカチは他の参列者の目に触れることも多く、故人への敬意を表す大切なアイテムです。この記事でご紹介したマナーを参考に、落ち着いた色と素材のハンカチをご用意いただければ、安心してご葬儀に臨んでいただけます。

地域によって慣習や雰囲気が異なることもありますが、基本的なマナーを押さえておけば失礼にはあたりません。ご不安なことがあれば、遠慮なく葬儀社や菩提寺にお尋ねください。故人を偲び、ご遺族に寄り添う気持ちを大切に、心を込めてお別れの時間をお過ごしください。

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この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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