通夜の焼香は、喪主から始め、式場で案内された席順に進む形が多く見られます。ただし、配偶者、子、親、兄弟姉妹を全国共通の固定順に並べる決まりがあるわけではありません。家族構成、席順、宗派、会場の進行によって変わるため、喪主と葬儀社が事前に決め、当日は司会や係員の案内に従えば大丈夫です。
全国向けの一般的な流れと、新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町の実情は同じとは限りません。特に通夜の進め方は地域やお寺によって異なるため、ここでは分けて説明します。
通夜の焼香は喪主から始める形が基本です
式場で行う通夜では、喪主、遺族・親族、一般参列者の順に案内される形が多く見られます。ただし、「喪主の次は必ず配偶者、その次は長男」と機械的に決めるのではなく、喪主を誰が務めるか、座席をどう配置するか、体調や到着時刻などを含めて調整します。
検索で迷いやすい点を、次の表にまとめます。
| 場面 | 目安となる流れ | 迷ったとき |
|---|---|---|
| 喪主 | 最初に焼香する形が多い | 式前に葬儀社と確認 |
| 遺族・親族 | 案内された席順で進む | 年齢や続柄だけで自己判断しない |
| 一般参列者 | 係員の誘導に従う | 前の方の動きを参考にする |
| 遅れて到着した方 | 式の進行を妨げない時機に焼香 | 受付または係員へ声を掛ける |
親族の順番を決める目的は、家族の上下関係を示すことではなく、式を落ち着いて進めることです。故人との関係やご家族の意向を優先し、体調のすぐれない方、小さなお子様、移動に介助が必要な方には無理のない順番を選べます。
親族の順番は三つの手順で決めます
誰が先かで迷うときは、次の順に整理すると決めやすくなります。
- 喪主と主な遺族を確認する
喪主の次に誰が焼香するかを、家族構成とご本人たちの希望から決めます。 - 席順と焼香の順を合わせる
式場内で移動が交差しないよう、案内する席順とそろえます。 - 式前に葬儀社と最終確認する
遠方の親族の到着、体調、小さなお子様への付き添いなどを反映します。
順番を間違えたからといって、直ちに失礼になるものではありません。その場で順番を戻そうとせず、係員の案内に従って静かに進めてください。
焼香の回数や作法は宗派で異なります
焼香には、立って焼香台へ進む立礼焼香、座って行う座礼焼香、香炉を順に回す回し焼香があります。会場や人数によって方法が変わるため、まず係員の案内を確認します。
抹香を額の近くへいただくか、何回行うかも、すべての宗派で同じではありません。浄土真宗本願寺派の公式案内は額へおしいただかず一回、真宗大谷派の公式案内はおしいただかず二回と説明しています。この違いからも、「分からないときは一回か三回ならよい」と一律に決めるのは適切ではありません。参列先の宗派が分からない場合は、会場の案内に従うか、式前に葬儀社へ確認してください。
焼香後のお辞儀も、会場の配置や式の進行により案内が異なります。家族葬だから振り返ってのお辞儀は不要、と一律に決めず、係員の説明に従います。
新宮市周辺では地域とお寺で通夜の流れが異なります
新宮市・那智勝浦町・太地町では、現在は僧侶の読経を中心に通夜を行い、式の進行に沿って焼香する形が多くなっています。かつては、念仏講の方々が通夜に来られ、開式後に一般参列者が記帳を済ませて随時焼香し、ご遺族へ短く挨拶して帰る流れもありました。現在は、新宮市・那智勝浦町では多くのお寺でもう行われなくなり、太地町ではなくなったと言ってよい状況です。残っているかどうかはお寺によって異なります。
紀宝町では、曹洞宗を中心とする一部のお寺で、梅花講(念仏講)による通夜の形が残っています。その場合、故人と特に親しかった方は講中とともに式の終わりまで参列し、一般の方は随時焼香をすることがあります。ただし、紀宝町なら必ずこの形というわけではなく、地区ではなく実際にはお寺ごとの違いが大きいため、菩提寺と葬儀社へ確認してください。宗派名だけから、梅花講があると決めつけることもできません。
どちらの流れが正しいということではありません。地域で多く見られる形よりも、そのご家族がどのような通夜にしたいか、故人との関係を踏まえてどう参列したいかが優先されます。葬儀の慣習や伝統は現在も地域差が大きいため、分からない場合は一般論だけで決めず、中本葬祭へお問い合わせください。
焼香の前に確認しておくこと
喪主やご家族は、通夜の前に次の点を葬儀社と確認しておくと安心です。
- 喪主の次に案内する方と親族席の並び
- 遅れて到着する親族への案内方法
- 立礼・座礼・回し焼香のどれで行うか
- 菩提寺から案内されている焼香作法
- 念仏講(紀宝町では梅花講)や随時焼香の有無
通夜から葬儀、火葬までの順序も地域やご家庭で異なります。全体の日程を整理したい方は、葬儀の流れを時系列で解説した記事もご覧ください。
よくある質問
通夜の焼香は喪主の次に誰が行いますか?
遺族や近い親族が続く形が多いですが、配偶者、子、親、兄弟姉妹という全国共通の固定順ではありません。家族構成と席順に合わせ、葬儀社と事前に決めます。
親族の焼香順を間違えると失礼ですか?
順番を間違えたことだけで、直ちに失礼になるものではありません。式の進行を止めず、係員の案内に従ってください。
宗派が分からない場合、焼香は何回ですか?
宗派によって回数やおしいただく動作が異なるため、一回または三回と自己判断せず、会場の案内に従うか葬儀社へ確認してください。
紀宝町の通夜は随時焼香ですか?
曹洞宗を中心とする一部のお寺では、梅花講(念仏講)とともに行う通夜で随時焼香の流れが残っていますが、紀宝町全体に共通するわけではありません。菩提寺と葬儀社へ確認してください。
まとめ
通夜の焼香は喪主から始める形が多いものの、その後の親族の順番に全国共通の固定ルールはありません。家族構成、席順、宗派、会場の進行を踏まえ、式前に葬儀社と決めておくのが確実です。
中本葬祭では、新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町の通夜の進め方、親族席、焼香順について事前相談を承っています。ご家族の意向と菩提寺の案内をもとに整理しますので、資料請求・お問い合わせからご相談ください。
出典
確認日:2026年10月20日
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この記事の監修
中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター
平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。
