中本葬祭ブログ

道端にあるお地蔵さんは誰が何のために建てたの?

2020/01/06

こんにちは。 ありがとうで送るお葬式®

家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地

紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の裏東です。

色んな場所の道端を注意深くみていますと、あちこちでお地蔵様が祀られているのを目にします。

こうしたお地蔵様、いったい誰が何の目的で建てたのだろうと改めて考えてみると疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は「道端に立っているお地蔵様の意味や目的」などについてご紹介させて頂きます。

お地蔵様について

お地蔵様と呼ばれる事が多い地蔵菩薩(じぞうぼさつ)は、仏教の菩薩の一尊です。

大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩にある人々をその無限の大慈悲の心で包み込み、救済してくださるという所から名付けられたとされています。

日本における民間信仰では道祖神(路傍の神様の意)としての性格を持つと共に、「子供の守り神」として信じられています。その事もあり、よく子供が喜ぶお菓子が供えられている事が多いです。

一般的に、親しみを込めて「お地蔵さん」、「お地蔵様」と呼ばれています。

地蔵菩薩には「地蔵菩薩本願経」の中に28種類の功徳や7種類の利益があるとされていて、古くから多くの方が信仰されています。

二十八種利益

  • 天龍護念(天と龍が守護してくれる)
  • 善果日増(善い行いの果報が日々増していく)
  • 集聖上因(悟りの境地へ至る因縁が集まってくる)
  • 菩提不退(悟りの境地から後退しない)
  • 衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
  • 疾疫不臨(疫病にかからない)
  • 離水火災(水難や火災を免れる)
  • 無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
  • 人見欽敬(人々が敬意を払って見てくれる)
  • 神鬼助持(神霊が助けてくれる)
  • 女転男身(女性から男性になれる)
  • 為王臣女(王や大臣の令嬢になれる)
  • 端正相好(端正な容貌に恵まれる)
  • 多生天上(天界に生まれ変わる事が多い)
  • 或為帝王(あるいは人間界に生まれ変わって帝王になる)
  • 宿智命通(過去世〈宿命、しゅくみょう〉を知る智慧を持ち、過去世に通ずる)
  • 有求皆従(要求があれば皆が従ってくれる)
  • 眷属歓楽(眷属が喜んでくれる)
  • 諸横消滅(諸々の理不尽な事が消滅していく)
  • 業道永除(地獄などの悪い場所に生まれ変わらせる業道(karma-patha)が永く除かれる)
  • 去処盡通(赴く場所に うまくいく)
  • 夜夢安楽(睡眠中に安らかな夢を見る)
  • 先亡離苦(先祖・先亡の霊が苦しみから解放される)
  • 宿福受生(過去に なした善行によって良い生まれを受ける)
  • 諸聖讃歎(諸聖人が讃えてくれる)
  • 聰明利根(聡明で利発になる)
  • 饒慈愍心(慈悲の心に溢れる)
  • 畢竟成佛(必ず仏に成る)

七種利益

  • 速超聖地(さらに すぐれた境地へ速やかに進める)
  • 悪業消滅(悪いカルマが消滅する)
  • 諸佛護臨(諸々の仏が護ってくれる)
  • 菩提不退(悟りの境地から後退しない)
  • 増長本力(本来持っていた能力が増幅される)
  • 宿命皆通(過去世の全てに通ずる)
  • 畢竟成佛(必ず仏に成る)

道端にお地蔵様が建っている理由などについて

道端にお地蔵様が建っている理由につきましては諸説あるようです。

お地蔵様が建っている場所として道の角に建っていることが多いです。

道の角というのはある集落と集落の境界線になっている事が多く、外から悪い事が入ってこないようにと結界の目的で建てられたという説がありまして、村を守る道祖神様と混じって建てられるようになったという道祖神混合の説、その場所で事故などがあり、その供養目的で建てられたという説、他には昔そこにお墓が存在していたのですが、都市計画法などで墓地が移転となり、その際に供養として建てたという説、昔は子供、特に生後間もない赤ちゃんが亡くなった場合、自身の敷地に埋葬していたので、その供養のために建てられたという説などもあります。

お地蔵様が建てられているのは、大抵は誰かの所有地、私有地であることがほとんどなのですが、土地は現在では誰かの所有権がありますので、自分の土地ならばお地蔵様を建立することには問題はありませんが、許可なく他人の土地にお地蔵様を建立した場合には遺失物と同じ扱いになってしまい、撤去されることになります。

現代では、こうしたお地蔵様も代替わりなどでお地蔵様の管理を出来なくなり、供養された上で撤去されるお地蔵様も少しずつ出てきているようです。お地蔵様は道行く人々を何も言わず見守ってくれています。そこには物言わぬ愛情があったのではないでしょうか。昔、お地蔵様があった場所がいつの間にか無くなったいた時にも、そこにお地蔵様があった事を心の中で忘れないようにして、街でお地蔵様を見かけた時には「ありがとうございます」という感謝の気持ちを忘れなければ、お地蔵様もそこにいた意味があるのではないでしょうか。

如何だったでしょうか。本日は以上です。

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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 係長 裏東 勢子