こんにちは。中本葬祭の中本です。
今回の記事の写真は修多羅(しゅたら・すたら)といいお坊さんが袈裟(けさ)の上に垂らす、装飾用の組紐です。
修多羅は袈裟と袈裟をつなぐ重要な紐であり、この紐が無いと袈裟を着るのにしまりが無くなってしまい「だらしない」のです。
修多羅はサンスクリット語では「スートラ」といい、「スートラ」が転じて「しだら」になります。これに否定をつけると「だらしない」
という言葉が生まれました。
「だらしない」という言葉は仏教用語から派生しているという説もあります。
サンスクリット語で「スートラ」と言うところの修多羅とは「お経」そのものを表しています。
つまり私たちが修多羅に手を合わせるのはお経をそのものに敬意を表していることと同じなのです。
本来の「スートラ」という言葉の意味は、織物の縦糸という意味で、過去・現在・未来へと縦に貫いている不変的なものを表わしています。
縦の糸はどんな時代になっても変わらないものを表現し、横糸は時間と共に移り変わって行くものやあてにならないもの、つまり私たちの
生活を表していると言われています。
修多羅が縦の糸で構成されているのは、変わらない命の伝承やお経に書かれている仏教の教義を表現しています。
「お経」というのは、永遠に変わらぬ普遍的な真理を言葉に認めたものですからね。
昔のお葬式ではご年配の方が修多羅に手を合わせる光景がよく見られましたが、最近では本当にこのような光景を見ることが無くなりました。
修多羅の意味の伝承がうまくいっていないことやそもそも、修多羅を有り難いと思わなくなった人々が増えているからでしょう。
こうした道具ひとつの意味を知ることでお葬式もまた、見え方が変わるかと思うのですがいかがでしょうか。
如何だったでしょうか。
本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/専務取締役 中本 吉保