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紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の裏東です。
以前の記事で形見分けの進め方や品物別の形見分けの方法などについてご紹介させて頂きました。
では、逆に形見分けを受ける場合にはどのような対応をすべきなのだろうとお思いになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は「形見分けを申し出られた場合の受け方」などについてご紹介させて頂きます。
贈る側としての形見分けの方法については以下よりご確認くださいませ。
形見分けの受け方について
もし、親しかったご友人・知人がお亡くなりになり、ご遺族から形見分けのお申し出を頂いた場合には、極力頂くようにしましょう。もちろん、どうしても受け取れない理由があれば、事情を説明した上で丁寧にお断りして良いですが、ご遺族の気持ちや故人のことを思うと、できる限り受け取るべきと言えます。
また、譲り受けた遺品を大切に使うことが故人の何よりの供養になりますので、第三者に譲ったり現金化したりすることは避けましょう。
生前に形見分けを頂く場合もあります
生前に形見分けをすることを「生前形見分け」と言います。生前形見分けは、生きている間に親しい人へ愛用品を贈るもので、贈る人は自分自身の判断で誰に何を贈るかを決められますし、贈られる人は比較的好みのものを選べるため、双方にメリットがある方法と言えます。
ただし、口頭で約束しただけでは、死後の形見分けで残されたご遺族とトラブルになる可能性が高くなりますので、できるだけ遺書にして頂くほうが良いでしょう。
また、生前に品物を受け取る場合は、その品物の価格によっては贈与税が課せられる可能性がありますので、品物の価値に注意し、あまりに高額な品物を受け取る事は避けるようにしましょう。
形見分けを現金で申し出られた場合には
実際のケースとしてはあまり多くないかも知れませんが「形見分けできる品物はないが、生前お世話になった人に何か贈りたい」という気持ちから、形見分けとして現金を渡される場合があります。
しかし、現金では形見分けの本来の意味を成しているとは言えません。ですので、丁寧にお断りしても良いのですが、受け取る場合は、そのお金でかわりに故人を思い出せるような品物を購入するのが良いでしょう。
少し高価な時計や眼鏡、グラスやお皿など、晴れの日に使うなどして、故人に思いを馳せることができるような品物であれば、故人にも喜んでいただけるに違いありません。
形見分けを処分する場合について
受け取った形見分けの品物を処分すると言うのは、基本的にはよろしくありません。そもそも不要なのであれば、受け取らずに丁寧に断るのが礼儀と言えます。
しかし、受け取った後になって、どうしても処分しなければならなくなる場合もあります。そんな場合に、もっとも楽な気持ちで処分できる方法としては「お炊き上げ」がおすすめです。
「お炊き上げ」は、お寺や神社などで品物に宿った魂を抜いたあとで燃やし、その品物を丁寧に浄化・供養する儀式です。
ご自身の菩提寺や神社などで「お炊き上げ」を行ってもらえば、ただゴミとして処分するよりも気持ちが安らぎます。ただし、品物を燃やすことになるため、品物の材質などによっては受け付けてもらえない場合もあります。必ず事前に寺社に確認した上で持ち込むようにしましょう。
形見分けを頂いた場合、御礼や御礼状は贈ったほうが良い?
形見分けを頂いた事に対しては、基本的にお礼は不要です。
形見分けは、その品物を大切に使って故人を偲び、いつまでも故人を忘れない事が最大のお礼と言えます。
そのため、お礼の品は勿論のこと、お礼の手紙も送る必要はありません。
その代わりと言っては何ですが、お盆やお彼岸或いは故人の命日など節目の際に、故人の思い出話に花を咲かせましょう。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 係長 裏東 勢子