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紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の坪田です。
お盆やお彼岸、命日などはお墓参りをするという方も多いかと思います。
お墓参りに行かれた時には具体的にどんなことをしていますか?
今回は知っておきたいお墓参りの作法についてご紹介させて頂きます。
お参りの意味や、お墓参りの流れや作法、持ち物や服装などについてご紹介します。
お墓参りの作法を学ぶ機会は、ありそうでなかなかないと思いますので、この機会にぜひ確認してみてください。
お墓参りで供える【五供(ごく)】とは
お墓参りは、お墓の掃除をしてお供え物をし、故人の冥福を祈るとともに家族の近況報告などを行いつつ、家族を見守ってくれていることへの感謝を伝えるものでもあります。
お墓参りの際に持参するお供えする物について知っておくことは大事です。
お供え物はご先祖さまや故人に対する供養と、自身の命への感謝を表すものでもあります。
仏教のお墓参りでは「五供(ごく)」と呼ばれる5種類のお供え物を供えます。
香
お線香を供えます。
説明するまでもなく、お墓参りの際にはほぼ全ての方が持参されますね。
お線香の香りによって、参拝者の心と身体が清められます。
花
清らかな生花をお供えします。
お墓を明るく華やかにすると同時に、参拝者の心を穏やかにする意味もあります。
故人の好きだった花があれば、その花を飾るとよいでしょう。
ただしトゲや強い香り、毒のある植物は避け、四十九日までは白い花を供えるようにしましょう。
浄水
墓石中央のくぼみ部分(水鉢)に新鮮な水を張ります。
参拝者の心が洗われることを意味します。
食べ物
旬の食べものや故人の好きだった食べ物などをお供えします。
お参りの後は持ち帰って家族で食べることで故人とのつながりを表すと言われています。
動物が食べ散らかす可能性がありますので、必ず忘れずに持ち帰るようにしましょう。
灯燭(とうしょく)
灯燭の光は周囲を明るく照らし煩悩を消し去ると言われています。
ろうそくに火を灯すことも立派なお供えの一つです。
石灯籠が設置されているお墓もあり、スペースの都合で省略されている場合もありますが、
墓石自体が灯燭の役割を果たしています。
お墓参りの作法
服装や持ち物について
お墓参りの場合の服装ですが、
お墓参りに行く服装はカジュアルな普段着で構いません。
お墓の掃除をお参りと一緒にするので、動きやすく汚れても問題ない服を選ぶとよいでしょう。
石畳や草など足元が悪い場合もあるので、ヒールの高い靴は避けた方が無難でしょう。
他にも派手すぎる色柄のものは避けるなど、他の参拝者の方への配慮があるとよいですね。
また、年忌法要の墓参りの場合は礼服やスーツなどを着用するのがマナーです。
お墓参りに行く時期に特に決まりはありませんが、多くの方は命日や月命日、お盆、お彼岸などに行くことが多いのではないでしょうか。
そのほか進学や就職、結婚といった人生の節目の報告、実家が遠方の方は帰省したタイミングでお墓参りに行くという方も多いです。
持ち物については、お墓の掃除とお参りに必要なものを用意します。
下記のような道具を持参しましょう。
お参り道具
・数珠
・線香
・ろうそく
・ライター
・お花
・水
・お供え物 など
掃除道具
・雑巾
・バケツ
・ゴミ袋
・柄杓 など
バケツや柄杓などは借りられる霊園、墓地も多いです。
まず知ってほしいのは、お墓参りの手順や流れに絶対的な決まりはないということ。
宗派や宗派、家によっても慣習や流れは異なります。
自分の家のお墓、親戚のお墓、友人の家のお墓などお参りする先によってお参りの内容や手順が異なることはよくあることです。
それぞれの慣習にならってお参りするようにしましょう。
お墓参りの手順や流れについて
一番大切なのはご先祖さまや故人を弔う気持ちです。
それを踏まえたうえで、一般的なお墓参りの手順をご紹介させて頂きますね。
【1】本堂へお参りをする
もし、お墓が寺院墓地ならば、まずは本堂へお参りをしてご住職へ挨拶をします。
霊園なら管理室へ寄って管理者へ挨拶をしましょう。(必要の無い場合もあります。)
【2】お墓の掃除をする
まずは墓石の前で合掌をし、お墓の掃除をしましょう。
お墓の周りに雑草が生えている場合には草むしりをし、枯葉やゴミを拾います。
墓石に水をかけながら雑巾など軟らかい布で墓石の汚れを綺麗に拭きとります。
たわしや洗剤を使うと、墓石が傷ついたり墓石に施してあるコーティングがはがれてしまうので注意が必要です。
最後に手桶に汲んだきれいな水で打ち水をして墓石を清めます。
【3】お供え物をする
花立てをきれいな水でゆすぎ、新しいお花を供えます。
墓石中央のくぼみ部分(水鉢)にきれいな水を張り、お供え物を供えます。
【4】線香を立てて手を合わせる
ろうそくに火をともし、線香を供えます。
線香の火は息ではなく、手で仰いで消しましょう。
線香を立てる、寝かせるなどのお供えの方法は宗派によって異なります。
数珠を手にかけ、合掌します。
ご先祖さまや故人の冥福を祈るとともに、日頃の感謝の気持ちや報告したいことなども心の中で語り掛けましょう。
また、この時に宗派ごとのお題目を唱えてもよいです。
複数人で来ている場合は、故人との関係が近い方から順にお参りするようにしましょう。
【5】片づけ、ゴミやお供えは持ち帰る
お参りが終わったら、ろうそくは消します。
線香やお花はそのままでよいですが、お供え物は必ず持ち帰るようにしましょう。
お供え物を置きっぱなしにしていると、鳥や動物がお墓を荒らしてしまう可能性が高いです。
霊園によってはお花も持ち帰りとなっている場合もありますので、霊園や墓地ごとのルールを確認しておき、その決まりに従うようにしましょう。
本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 坪田 玲子