こんにちは。中本葬祭の坪田です。
お葬式は人生のうちで頻繁に経験するものではありません。
また、訃報というのは突然訪れることでもあるので、お葬式にまつわるマナーに関して知る機会は多くないものですよね。
葬儀における御香典についての覚えておいて頂きたいマナーは大きく分けて以下の六つがあります。
・香典のお札に関するマナー
・香典を送らない場合でもお悔やみ状は送りましょう
・香典の書き方は宗派で違う
・香典が少なかった場合の対処法
・香典を書くときは毛筆
・香典を郵送するときのマナー
葬儀は故人とお別れをする大事な場です。マナーを重んじて参列できるように、注意したい点を確認しておきましょう。
香典のお札に関するマナー
こちらは話を聞いたことがあるという方もいらっしゃるかと思います。御香典に新札を包むことはマナー違反といわれています。もしも手元に新札しかない場合は、わざと折り目をつけてから香典に包むようにしましょう。
新札を入れられないからといってボロボロのお札を使用するのもマナー違反になりますので注意が必要です。新札がマナー違反となる理由は「訃報は予期せぬもの」で事前に用意できないものであるためです。新札を香典に包んでしまうと、死ぬことを予想していた、または死ぬことを望んでいたと遺族側に受け取られてしまう可能性があり、よろしくないとされています。
香典を送らない場合でもお悔やみ状は送りましょう
遺族側の意向で香典を辞退している場合や、すでに通夜やお葬式が終わってしまってから訃報を知った場合は、御香典を送らずにお悔やみ状を送りましょう。お悔やみ状とは、訃報を受けても葬儀に参列できないときに遺族へ出す手紙です。
文面にはお悔やみの言葉や弔問できない理由、訃報を知らずにいたことのお詫び、遺族への励ましの言葉などを記載します。お悔やみ状には前文や時候の挨拶などは不要なので注意しましょう。
香典の書き方は宗派で違います
香典袋に表書きを書くとき、宗派によって変わりますので注意しましょう。仏教、神道、キリスト教式で表書きが異なります。相手の宗派がわからない場合は、「御霊前」で出しておけば問題はないでしょう。
仏教の場合は「御霊前」、「御香典」、「御香料」です。「御仏前」に関しては、浄土真宗のお葬式のときにのみ使用します。ほかの宗派のお葬式のときには使用しません。
神道の場合は「神饌料」や「御饌料」、「御玉串料」になります。キリスト教式の場合の表書きは「御花料」です。キリスト教式も宗派により表書きが異なり、カトリックの場合は「御ミサ料」、プロテスタントの場合は「献花料」、「忌慰料」と書きます。
香典が少なかった事に後に気づいた場合
持参した香典が少ないと気が付いた場合、再度追加で香典を持って行くべきか悩む人もいるのではないでしょうか。香典が少ないと気が付いたとしても、再度追加で香典を持って行くことはマナー違反になります。注意しましょう。再度追加で香典を持っていくという行為は不幸が重なることを連想させてしまいます。同じように、お通夜で香典を渡し、告別式でも香典を渡すというのもマナー違反になりますので注意しましょう。
香典を書くときは毛筆で描きましょう
香典袋に名前などを書くときは、「薄墨」を使用した毛筆で記載します。薄墨を使用することで「亡くなった悲しみのあまり、涙で墨が薄くなった」という意味を込めるためです。
書く文字の濃さでも、故人に対する弔意を表そうとする、日本人ならではの思いやりの心と言えますね。
中袋の場合は毛筆ではなく、黒いボールペンや万年筆を使用しても問題ありません。最近は慶弔用スタンプが販売されています。慶弔スタンプを使うことはマナー違反というわけではありません。しかし、御遺族の中にはスタンプを使うことに対して抵抗感を持つ人もいる可能性があるので、使うときには配慮が必要です。
本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 坪田 玲子