こんにちは。 ありがとうで送るお葬式®
家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地
紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の財賀です。
「衷心」という言葉を目にしたことはありますでしょうか。
普段の会話ではなかなか使わない言葉なので、とっさには読めない方もいるかもいらっしゃるかと思います。
ちょっと馴染みのない言葉ですが、お悔やみやお詫びの場面、時にはビジネスシーンで使われることもありますので、今回はこの「衷心」の読み方や意味などについてご紹介させて頂きます。
衷心の語源などについて
衷心は、「ちゅうしん」と読みます。心の奥底、まごころという意味を持つ言葉となっています。
その語源は、漢字そのものの成り立ちに由来します。「衷」という漢字は、衣という字と中という字の組み合わせによって構成されており、中に着る衣、つまり「肌着」を意味する字です。これが転じて、「まこと、まごころ」という意味も表すようになったと言われています。この衷という字に、さらに心という字を重ねることで、「心の奥底」という意味を成しています。
衷心の使い方などについて
「衷心」は、一般的には、「衷心より…」という言い回しで、主に書き言葉として使われることが多いです。
お祝いやお詫びの気持ちに付して、その気持ちを強める効果があります。例えば、お世話になった方の突然の訃報に際し、弔電を送る場合に、「衷心よりご冥福をお祈り申しあげます」や「衷心より哀悼の意を表します」というような言い回しで用います。意味としては、「心からご冥福をお祈りいたします」と同じ意味です。
また、ビジネスの場面で不手際があり、迷惑をかけた相手先にお詫び状を書く際には、「この度の不手際、衷心よりお詫び申し上げます」という表現で用います。なお、決してマイナスのイメージを持つ語ではないので、感謝やお祝いの場面、お礼状などでも使われており、例えば新規開店のお祝い状では、「貴店御開店にあたり、社員一同衷心よりお慶び申し上げます」といった使い方をしても全く問題ありません。
衷心を別な言葉に言い換えるなら?
衷心の類語としましては、「心の底・心底・本音・本心・真心・腹の底」などがあります。また、「衷心より」という表現は、別の言葉に言い換えるとするなら、「心より」や「心から」といった言葉で表すことができます。
なお、「衷心」にはかしこまった感じがあり、主に書き言葉として、お詫び状・お祝い状・弔電などで使われますが、親しい方に送る時や、「衷心」だとちょっと堅苦しい雰囲気を与えてしまうのではないか?と思われる場合には、「心より」や「心から」を使った方が、より口語的で柔らかい表現になるでしょう。
贈る相手や場面に応じて、よりふさわしいと感じられる言葉を使用すると良いでしょう。
衷心という言葉は葬儀で使っても良いの?
衷心は、「まごころ」という意味を持ち、弔電などでも用いられますから、必ずしも葬儀の場で使ってはいけない言葉というわけではありません。しかし、どちらかと言いますと書き言葉で使うことが多く、一般的に会話で使われることは少ないことから、「ちゅうしん」という音から衷心という言葉を想像しづらいことも事実です。
葬儀の場で使ったとしても、意味合いとしては不適切ではありませんし、ましてマナー違反ということはありませんが、ご遺族の方にお言葉をかけるのであれば、より相手に分かりやすい言葉を用いた方が、お悔やみの気持ちが伝わりやすいと思われます。ですから、お言葉で伝えられる際には「衷心」という言葉より、「心から」など口語に言い換えた方が適切と言えるでしょう。
なお、こうしたお悔やみの言葉を口にする際に気を付けたいことのひとつが、一緒に「重ね言葉」を用いないことです。重ね言葉とは、「ますます」や「重ね重ね」、「追って」、「くれぐれも」などで、こうした語とお悔やみの言葉を一緒に用いると、繰り返し不幸な出来事が起こることを連想させるので、マナー違反とされています。他にも、「頑張ってください」など、遺族の負担になる言葉も避けた方が良いでしょう。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/環境整備化 係長 財賀 幸男