中本葬祭ブログ

どうして?御遺体の手は今は組ませないの?

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紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の坪田です。

少し前までは、病院などにお迎えに上がった際には、お亡くなりになった方の手を胸の下付近で組んだ状態で私たちに引き渡されていました。

また、それが一般的な清拭(エンゼルケア)の完了した御遺体の通常の状態と言って差し支えありませんでした。

しかし、近年では手を組まずに自然な状態で横に降ろした状態であることのほうが一般的と言える状態になりました。

では、なぜこのように手を組まない状態に変化したのでしょう。

今回は「今は御遺体の手は組ませない理由」についてご紹介させて頂きます。

御遺体の手は組ませないワケとは

良くお亡くなりになると手を組むとか組まないといった話になるかと思います。

昔は、手を組んで寝ていたりすると「それは死んだ人にすることだからやっちゃ駄目だ!」と親御さんから叱られたりした経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、近年では手を組まない形の方が主流になってきています。

この理由は実はとてもシンプルなものでして、御遺体の腐敗防止の為にしっかりと冷やさなければならない部分として、

脳の部分、そして腹部である小腸や胃、大腸などの消化器の箇所が腐敗が速い箇所になっています。

特に腹部の腐敗が非常に速いので、こうした箇所を重点的に冷やす必要があるのですが、どうしても手を組んでいますとなかなか冷やせないという問題がありました。

こうした問題を病院の方々も理解してくださったのではと思われます。

確かに手は組んでいた方が安らかには見えるのですが、最後の最後まで可能な限り美しい状態で御遺体を保存するためには、やはりお腹の上に手は組んでいない方がドライアイスをしっかり当てやすいという事で手は横になっている事が多くなっています。

腹部が特に腐敗しやすい理由について

消化器系が比較的弱い部分である事も理由のひとつなのですが、

私たち人間には消化酵素というものがあります。

お亡くなりになっても、お腹の中の消化酵素の活動は止まらず動いています。普段、私たちはこうした自分自身の消化能力などを自律神経の働きで自律して生きているのですが、お亡くなりになるとこうした自律神経やホルモンの働きというのが一切無くなってしまいます。

結果、自分自身の肉体を消化酵素そのものが分解し始めるのです。

この分解が広く一般的な意味合いで腐敗という事になります。

この消化酵素の働きを止める為には2度以下にするという温度環境が必要になります。

お腹には脂肪が付いていたりで、なかなか冷えにくいつくりになっている部分なのです。生きている間にもお腹が冷えると様々な悪影響が出ますので、お腹を冷やしてはいけないというのは一般的によく言われる話ですよね。やはり私たち人の身体もそのように冷えにくいつくりになっているんですね。

ですので、しっかりと冷やす為には腹部を重点的にドライアイスを当てる必要がありますし、脳を冷やすためには後頭部にドライアイスを一つ当てるのが非常に効果的になっています。

しかし、中には脂肪の厚い方もいらっしゃいますし、闘病の中で腹水が溜まり、お腹が張っていらっしゃる方も内蔵の深い箇所までなかなか冷却が進まない場合があります。

こうした様々な状況を想定して、備えのための備えをしっかりとし、

スタッフ間で適切なドライアイスの使用量を見極め、適切に運用しております。お話がとりとめもなくなってしまいましたが、今回は以上で失礼いたします。

 

如何だったでしょうか。

本日は以上です。

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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 坪田 玲子