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紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の山下です。
古くからある習慣として、子供が親より先に亡くなった場合、親は火葬場に行ってはいけないというものがあります。
地域性を問わず、比較的全国の多くで、この風習は語り継がれているようですね。
しかし、本当にそうなのでしょうか?もし、そうだとしたらそこには一体どんな理由や背景があり
子供が親より先に亡くなった場合には、親は火葬場に行ってはいけないのでしょう。
今回は「もし子供が先に亡くなった場合、親は火葬場に行っては行けないの?」という点についてご紹介させていただきます。
もし子供が先に亡くなった場合、親は火葬場に行っては行けないの?
まず、これは宗派とか宗教とかの決まりなどではなく、風習としてのものになります。
例を挙げますと、以前ご紹介させていただきました「妊婦は火葬場に行ってはいけないの?」と同じような風習です。
先に子供が亡くなった場合には両親が火葬場には行かない、あるいは母親は火葬場には行かないといった風習がかつてはありました。
今回の風習はかなり古い風習で、火葬場も古来は穢れとされていました。子供を失った両親は精神的にも弱っている上にショックが大きいことから連れて行かないようにしようという考えが風習の始まりとされています。
これは古い風習であり、現代ではご両親も火葬場に行くのが珍しくなくなりました。
なぜこのような風習があるのかという理由についてですが、諸説あるようですが、
一説には子供が先に亡くなること「逆縁(ぎゃくえん)」と言われています。
何事もなく人生を過ごせたのであれば、親が先に亡くなり、その後に子が亡くなるというのが一般的な順序となります。
その順番が逆になるということで、「逆縁」と言います。
つまり逆縁である事から「親不孝だから、親は火葬場に言ってはいけない」なんてひどい事を言う人もいました。
しかし、昔の火葬場の状況をご理解頂ければ、決して表面上の理由ではないことがご理解いただけるかと思います。
昔の火葬場は、現在のような近代的な火葬場ではなく、薪を積んでひと晩かけて火葬していました。
その様を両親に見せるのは、非常に可哀想であるから「子を失った親の心中を考慮して、親を苦しませないように」との配慮が起源となっているものだと考えられます。
現代では、前述の通り、ご両親も火葬場に行く事が珍しくなくなりましたので、今となっては一般的ではない風習と言えるかと思います。
やはり最後に大切な我が子の骨を拾うという意味でも、はやり旅立ちには立ち会いたいというのがご両親としての親心なのではないかと存じます。
また、葬儀の実務的な観点からも、お子様が亡くなられた場合には喪主といった中心的役割は、一般的に親御様になる場合が多いので、そこに立ち会うということが一般的となりました。
このように、風習・慣習は時代の流れとともに変化していきます。
ですので、昔は火葬場に行きませんでしたが、今は行くようになり、ご両親も最期の姿を見送ることが出来るようになりました。というのが結論になります。
如何だったでしょうか。
本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/施工部 環境保全課 係長 山下 浩司