こんにちは。 ありがとうで送るお葬式®
家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地
紀南地方で5式場を運営しております中本葬祭の汐﨑です。
良くテレビドラマや漫画などなどで「幽霊」や「御遺体」を表現する際に、御遺体の頭に三角の布を付けているのをご覧になった事がある方もいらっしゃるかと思います。
ですが、あの三角の布についてはなぜ付けてあるのか?といった理由などについてはご存知でない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「御遺体の頭に付いている白い布はなぜ付いているのか?」ということについてご紹介させて頂きます。
御遺体の頭についている三角形の布について
今回のお話の三角形の布ですが、こちらは天冠(てんかん)と言うものです。
お葬式の際に見るものですが、今現在ではほとんど目にすることはないかと思います。
また、これらには諸説あるようですので、上記はあくまでも情報の一つとして捉えて頂ければ幸いです。
こちらの天冠ですが、閻魔大王の裁きを受ける際に、身分の高い人を表す冠の代わりとして付けることにより、手加減してくださいねという事がこの習わしの始まりです。
他にも三角形が上に向いているから天国に向かう矢印だという説もあったり、
学者さん達の説の中には、三角形の布は「額紙(ひたいがみ)」だと言う説、「紙冠(しかん)」、「紙宝(しほう)」、「宝冠(ほうかん)」、「護摩紙宝(ごましほ」など実に様々な説があるようです。
そもそも御遺体に着せる白装束ですが、こちらも昔は安価なものは紙で出来ていたようです。
高価なものになって布が使われるといった違いがあったようです。ですので、紙で白装束や天冠を作るのは一般的な事だったようです。このような事から「紙冠(しかん)」という言葉があるということも理解できます。
諸説あれど、基本的にはこちらの三角形の紙は冠という扱いであるというのが統一された見解であると言えます。
冠を付けている事から、一般の人に比べ身分の高い人ということを表すので、閻魔大王の審判を受ける際に万が一ということがあったとしても情状酌量が受けられますようにというのが主要な説のようです。
このように、風習にはきちんとした意味や理由があってそのようになっているものではありますが、
お葬式の事に関わらず、時代の流れと共に形式だけが継承されていき、そもそもの理由や意味がわからなくなり形だけがのこってしまっているものも決して少なくありませんよね。
ですが、逆の視点で考えれば、形式がきちんとしていればその理由や意味というのはまた新たなものを、その次代背景や価値観に合わせてそこに付与することが出来ると思います。
これが形式が整ってあることの何よりの意味なのかも知れないなと、今回の件の調査をさせて頂き感じました。
本日は以上になります。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/施工部 汐﨑 剣児