こんにちは。中本葬祭の坪田です。
私たちに108あると言われている「煩悩(ぼんのう)」
仏教に詳しくない人でも煩悩という言葉をなんとなく知っている人は多いのではないでしょうか。
煩悩は良くないものとしてマイナスな印象を持たれがちな言葉ですが、実は煩悩には様々な意味があります。
人が人生をより良く生きていくうえで煩悩について知ることは必要なことでしょう。
そこで今回は煩悩の意味や詳細などについてご紹介させて頂きます。
煩悩に込められた意味とは?
煩悩とは仏教上の言葉で、人を苦しめ、煩わせる心・悟りに至る道を妨げる心を意味します。
煩悩は1人につき、108種類あるといわれ、煩悩を漢字1文字で表すとされる108画の漢字が存在します。
この漢字は、「苦平悪意舌耳女子身鼻眼浄染」で構成される文字となっています。
煩悩って良くないものなんでしょ?
煩悩は悪であると考える方が多いかと思います。
しかし、決してそうではありません。なぜなら煩悩とは私たち人間の本能・欲求という言葉に言い換えることができるからです。
欲求とは人間が本来持っている「食べたい」「寝たい」「成長したい」といった気持ちです。
こういった煩悩があるからこそ私たち人間は発展してきたとも言えます。
例えば、「成長したい」ということは人や社会がより良く変化していくためには必要な欲求です。
成長したいという気持ちがあるからこそ、社会でも様々な新しいテクノロジーや文化が生まれているのではないでしょうか。
また「食べたい」「寝たい」という動物的な欲求は、人間の生命を維持するために必要不可欠なものです。
もしこの欲求がなければ、食事もしないことになり生命を維持することができません。
ですから、煩悩は必ずしも悪いものではないと言えます。
しかし、一般的に煩悩が悪いと言われる理由としては、煩悩に振り回されてしまうことがあるからでしょう。
例えば、「成功したい」という気持ちに執着しすぎる余り周りが見えなくなったり、無理をしてしまい自分の体を壊してしまったりするといった事がありますね。
大晦日に除夜の鐘を108回つくことの意味について
大晦日につかれる除夜の鐘。
こちらの除夜の鐘を108回つくのは、煩悩に関連した理由があります。
除夜の鐘とは、大晦日から年明けにかけてつかれるお寺の鐘のことを言います。
108回鐘をつくのは仏教で私たち人が持っている煩悩の数である108と同じ数とされています。
また煩悩の数の108には「たくさん」という意味も含まれています。
除夜の鐘も「たくさんつけばいい」という考えから、お寺によっては200回以上つくお寺もあります。
除夜の鐘は107回を大晦日のうちにつき、108回目は年が明けてからつくのが本来の正式なやり方と言われています。
他にも除夜の鐘は、お寺によっては参拝者につかせてくれるところもあり、自分で鐘をついて煩悩を払いたいと体験される方も多くいます。
今回を含めた煩悩シリーズ、次回も引き続き書かせていただきたいと思います。
本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 坪田 玲子