中本葬祭ブログ

なんで昔は「霊柩車を見たら親指を隠せ」と言ったの?

こんにちは。中本葬祭の裏東です。

子供の頃、「霊柩車を見たら親指を隠せ」みたいな話を聞いたことがありませんでしたか?

子供同士でも霊柩車を目にすると大急ぎで親指を隠しながらドキドキしてた記憶があります。

では、親指を隠さなければならなかった理由って何なのでしょうか?

今回は「霊柩車を見たら親指を隠せと言われた理由」についてご紹介させていただきます。

霊柩車を見たら親指を隠せと言われた理由について

いつもながら諸説あるようですが、いつもながらの語呂合わせがその背景の一つとしてあったようです。

それは「霊柩車を見ると親の死に目に会えなくなるぞ」という迷信から、

親指を隠すことによって、親を守るといいますか、それを避けるという意図があったようです。

結構、今回の「霊柩車を見たら親指を隠せ」といった迷信は全国各地で聞いたことがあるという方も多いようです。

このように、ひとつめは地口(じくち)、つまり駄洒落やゲン担ぎのようなものであるという説

そしてもう一つは叉手(さしゅ)と言いまして仏教でも神道でも親指を内側にして持つ所作があります

曹洞宗の本山である永平寺で修行される雲水さんは、立っているときや歩いているときには必ずこの姿勢をとります。

こちらは中国から伝来した礼法の一つの形態なのですが、貴人をはじめ神仏などへの敬意の所作とされています。ここから来ているという説もあります。

また、この親指が関連する言い伝えのようなものは他にもありまして、「夜道を歩くときは親指を隠して歩くと狐に化かされない」といった言い伝えもあったようです。

他には「疫病を避けるには親指を中にして握っていると良い」といった言い伝えや

「猛犬に出会ったときには親指を中にして握り込んで睨みつけろ」なんて言い伝えも存在していたようです。

また、古い文献になりますが、江戸時代後期の随筆に小山田与清(おやまだともきよ)著【松屋筆記】という130巻もある、古今の書物の記事を抜き書きし、検証、論評などを加えたものがありますが、そちらに「左右の親指の爪の間から霊魂が出入りする」と書かれており、江戸時代ではそのように考えられていた事が伺えます。

このように、親指は霊的な入り口と信じられていた事から何かあったときにはまず、親指を隠して守るという考え方が広く一般化したのではないかと思われますね。

如何だったでしょうか。

本日は以上です。

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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 係長 裏東 勢子