中本葬祭ブログ

お線香は何本立てれば良い?

2019/10/08

こんにちは。

ありがとうで送るお葬式®

家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の汐﨑です。

お線香を立てる本数について、葬儀の場でもご質問を受けることがあります。「お葬式の時は1本だと言われた」とか「お仏壇にお参りする時は2本」など、地域のしきたりの違いなどもあるかも知れませんが、様々な話があるようです。では、それぞれの場でどのようにすれば良いのか?と言ったことについて、本日はご紹介させて頂きます。

 

お線香とは?

日本語では正式には「綫香」と書きます。「綫」という文字は「細長い糸」という意味があり、線香の形状をさしています。

線香は、香の中でも材料を練り合わせて固め棒状としたものであり、「線のように細い」ものを線香と呼ばれています。

細く長くさせたのは燃焼時間を伸ばすことで香りの発生を一定とするためでもあり、また燃焼が安定していることから扱い易いという理由からきてきます。

また、燃焼時間を延長させる目的で、お葬式の際など渦巻状の線香もあります。

お線香の元々は、香りのする「香木(こうぼく)」という木を刻んで抹香にしたものがお線香の由来です。この刻んで細かくしたものをお葬式の際の焼香で使用していますが、これをより利便性良くしたものがお線香と思って頂いて差し支えありません。ですので、お葬式でも抹香とお線香を同時に使うことはありませんし(お寺様が儀礼の中でお線香も使うことはあります)その理由も「どちらも元々は同じもの」だからと言えます。

お線香は元々、室町時代の頃には日本に伝わってきており、江戸時代には時計の代わりとしても用いられました。臨済宗や曹洞宗などの所謂『禅寺(ぜんでら)』と言われる坐禅をする宗派では、お線香が一本燃え尽きるまでの時間(約40分)を「一烓(いっちゅう)」と呼び、坐禅を行う時間の単位としていました。

また、遊郭(ゆうかく)では1回の遊びの時間をお線香の燃え尽きる時間を基準として計ってましたが、中にはお線香を途中で折って時間を短縮させる遊女もいたそうです。

 

お線香は何本立てるのが正しいの?

お線香を立てる本数には昔から様々な言われがあります。「仏・法・僧の3本」ですとか「現在・過去・未来の3本」とか「ご本尊に1本、故人に1本の2本」ですとか実に様々な言われが全国各地であるようです。

結論を先に書いてしまいますと「その時々の状況に応じて本数は変えて良い」と言えるでしょう。

お線香を立てる本数については厳密には決まりがありません。しかしながらお葬式の際などは、たとえ家族葬であったとしても多くの方がお線香を立てます。

そのような場で一人で何本もお線香を立ててしまうと、すぐに香炉がお線香で一杯になってしまいますし、何より後の方が火傷をしてしまう可能性も高くなってきてしまいます。

そのような事のないよう、後の方への配慮も含めお葬式の際には1本に留めておかれるのが良いと言えるでしょうし、お仏壇にお参りする際なども例えば香りを重視される場合でしたら香りの良いお線香を選び、香りの強さに応じて本数を変えるなどでも良いと思います。

一方、お墓にお参りされる際は香りよりも煙の量を重視される方が多いでしょうから、その場合は束であげるなど、その時々の状況に応じて変更されて問題ないかと思います。

とはいえ、もし菩提寺のお寺からご指導があった場合にはその教えの通りに、各家庭での決まりがおありの場合にはその通りになさった方が無難と言えます。

 

本日は以上です。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/施工部 汐﨑 剣児