こんにちは。 ありがとうで送るお葬式® 家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の坪田です。
お客様から、お香典返しについて何が良いかわからなくてインターネットで調べたら、「日本酒以外のものを贈ると良いでしょう」というような記述がありました。なぜ日本酒を贈ってはいけないのですか?
というご質問をいただきました。
今回は「御香典返しに日本酒を贈ってはいけないの?」ということについてご紹介させて頂きます。
日本酒を贈ってはいけないという言われの理由について
色々と調べてみたのですが、私が調べた限りではこちらに関するある地域特有の風習はどこにも見当たりませんでした。
ですので、恐らくこうではないかなと思われる形での解説となってしまいますが、お酒とはそもそも瓶やかめで運ぶものですので、現代のような物流がしっかりしていない時代から考えたときには理解できないかも知れませんが、このような割れ物は避けておきましょうという現実的は話がその理由のひとつではないかと思われます。
また、お酒というものはもともと神事を営む際にお供えされるものでもあります。神道の葬儀でも用いますが、何かの神事に際してお酒を贈るという行為自体が主に慶事で用いられることが殆どですので、不祝儀である葬儀の返礼品や御香典返し等では贈るべきではないという考え方から来ているとも言えます。
このように、お酒がお祝い事を連想させるという点が御香典返しに用いないほうが良いというインターネット上の記述の原因ではないかと思われます。
とはいえ、葬儀の通夜振る舞いや精進揚げの際にもビールだけでなく、お酒を振る舞われる事もありますし、昔は会葬返礼品(葬儀における御香典返し)にお酒と砂糖を返礼品として使用した時代もあったようです。
昔良かったものが現代ではダメというのは理屈としてもおかしいと思いますし、実際に御香典返しとして酒類を贈られる方もいらっしゃいますので、受け取られる先方様がお酒のお好きな方だからという事であれば気にされる必要はないかと思います。
例えば、御香典返しにおけるタオルは「不幸を拭い去る」とか「悲しみを覆い、包み込む」ですとか、入院された方が退院された際に返礼されるお見舞い返しに当たる快気祝いの際に用いられることの多い洗剤は「病を洗い流す」などといった形で、縁起担ぎや語呂の音感などから好んで用いられる事が多いですが、そのような類の逆のものではないかと思われます。
この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 課長 坪田 玲子