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ありがとうで送るお葬式®
家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の山下です。
火葬後のご遺骨について、良く「お花の色がそのままご遺骨に付いた」ですとか「病気で患っていた箇所が黒くなる」などと言ったお話を耳にされたことのある方もいらっしゃるかと思います。
こちらのホントのような、都市伝説のようなお話。とりわけ火葬場の方から聞くと、とても最もらしく聞こえますが、実際のところはどうなのでしょうか。本日は「火葬後のご遺骨に色が付く理由」についてご紹介させていただきます。
火葬後のご遺骨に色が付く仕組みについて
火葬後のご遺骨に色が付く仕組みは、一緒に入れた物の金属成分が骨のカルシウムに焼き付くのがその理由です。
例えが適切かどうかですが、例えば陶芸の世界などでは焼き物の釉薬(うわぐすり)という色を付ける為のものを今も昔もとても研究を重ねています。ある色を出すために専用の土を用意したり、何かを焼いたものを加えてみたりなど、その位、かんたんに色が付くものではないということなのですね。
つまり、お花を入れたからといってご遺骨に色は付きません。
科学的なお話になりますが、火葬後の焼骨は炭酸カルシウムです。カルシウムに酸素が化合して炭酸カルシウムになります。一方、臓器などは蛋白質です。生前患っていた箇所と言われる臓器はすべて蛋白質ですので、炭酸カルシウムと化合しません。また「生前飲んでいた薬のせいだ」という説もありますが、薬は微量ですので、炭酸カルシウムに影響を与えるほどの量ではありません。
特に身体は代謝するものですので、薬の成分もすべて残るわけではありませんし、影響はごくごく微量ではないかと思われます。
では、色が付く原因になっている物質として金属によるものが多いと思われます。
ご遺族の手で入れられた思い出の品などは、金属類などを入れる方はほぼいらっしゃらないかと思いますが、お棺を作る工程の中でどうしても釘などの一部の金属が使用されているのです。
また、火葬炉の方式にもよりますが、火葬の際にお棺を乗せる台車は金属製ですが、こちらが色が付く原因になっています。この台車付近のご遺骨は緑色など青っぽい色が付くことが多いです。
また、歯の詰め物も金属である場合も多いですが、こうした少量の金属物や、外科手術などで骨を固定するために使用されていたボルトなども金属製ですので、これらもご遺骨に色が付く原因になります。
また、思い出の品として服を入れられる場合もあると思いますが、これらにほんの少し針金が入っていたり、ボタンなどは時として銅や真鍮が使われている場合があり、銅や錫が含まれている事からこれらもご遺骨に色が付く原因となります。また、黒い色は不完全燃焼のススであると思われます。
しかしながら、拾骨の場でこのような現実的な話を火葬場の方がするとご遺族の方が嫌な思いをされるかもしれません。それよりも、「お花の色が付いちゃったんですね」と話されたほうが、その場としては収まるようにも感じます。ですから、火葬場の方がそのようにお話になるのは一つの儀式としての口上の様なものかも知れませんね。
この記事の著者:(株)中本葬祭/施工部 環境保全課 係長 山下 浩司