中本葬祭ブログ

火葬炉の前で写真撮影がダメなのはどうして?

2019/10/15

こんにちは。

ありがとうで送るお葬式®

家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の汐﨑です。

お客様との何気ない会話から、今回の表題のご質問を受けました。「そう言えばさぁ、火葬場の中(火葬炉の前)って写真とか撮影しちゃダメじゃない?あれってなんでなの?他所に行った時にはデカデカと写真撮影は絶対にお辞め下さいって書いてたりしてね。なんか不謹慎かも知れないけど、たとえば霊とかが沢山映ってしまうからダメなのかな?」このようなご質問を受けました。今回はこちらの内容についてご紹介させて頂きたいと思います。

 

火葬炉の前で写真撮影がダメな理由について

ほぼ全国どこの火葬場であろうと、火葬炉の前での写真撮影は出来ません。所によっては「写真撮影はお控え下さい」などと掲示されてある火葬場もありますが、そうした掲示が無いから問題ないという訳ではなく、原則的にどこの火葬場であろうと撮影はダメと思っておいて頂いたほうが良いですし、様々な観点からも控えるべきと言えます。

その理由として、まず火葬場は現実的に様々な方が利用される場所です。そして、その利用されるようになった経緯も様々な事情があります。

火葬場によっては、お隣では収骨をされていて、そのお隣では正に今生のお別れの最中で、やはり泣き悲しむ方も多いことでしょう。そのような大きな火葬場でなかったとしても、火葬中の方の遺影写真やお位牌などがお隣に飾られている事も多々あります。言い換えるならば、プライバシーの最たるものです。

そうした場面が意図せずであろうとも写真に写り込んだ場合には、やはり撮影された側としては決して気分の良いものでは無いかと思われます。

そのように、自分のところだけではなく、他の方を意図せずであろうと撮影してしまう可能性があるので、プライバシー保護の観点から撮影を禁止されています。

また、別の側面から、決してこのような背景も無視できないなという情報もご紹介させて頂きます。

現在ではそのような事はなくなりましたが、昔々は火葬場で働く人や私たち葬祭業に従事する者を社会的に低い地位として見られたり、いわれのない事を言われてしまったりした時代もあったようです。そうした場で働く人たちのプライバシーにも配慮してあるという側面もあるのではないかと思われます。

とはいえ、近年ではスマートフォンの普及もあり、特に若い世代の方にこのような自分のところだけではなく、他のご家族の方に対する配慮などの意識が薄れてきているように感じます。弊社のような田舎であろうと、やはりそこは配慮が必要かと思いますし、大人の方々は暗黙の了解のような形でシャッターを切る方はいらっしゃいませんでした。

立場上、私たちも「おやめください」と言うべきか非常に悩んでおり、火葬場の職員の方とも何度か話し合った事もございます。

やはり、そこで得られた回答も私たち同様に他の方へのプライバシー配慮の観点からも禁止としたいという事でした。酷い場合には火葬をお断りする可能性もあるとのことでしたので、様々な方のご利用になる場所であり、プライバシーの最たるものである場であるところをご理解頂き、今後も写真撮影はお控え下さいますようにお願いいたします。

本日は以上です。
家族葬や相続・仏事に関する疑問・質問も中本葬祭までお気軽にご相談ください。
中本葬祭 0735-52-4966
 

この記事の著者:(株)中本葬祭/施工部 汐﨑 剣児