こんにちは。
ありがとうで送るお葬式®
家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の内村です。
日本の古来宗教として神道(しんとう)があります。神道と仏教ではお葬式の意味が異なり、その内容や流れも全く別のものです。
今回は、神式の葬儀に参列する際のご参考となりますよう、神道の葬儀、神葬祭(しんそうさい)の流れやマナーについてご紹介させて頂きます。
神道における葬儀の意味について
仏教の場合、葬儀の目的としては故人を極楽浄土に送るために行われます。これに対して神道の葬儀である神葬祭は、故人をその家の守り神とするための儀式とされています。
このことからも、先祖崇拝(せんぞすうはい)はもともと神道の考え方だったと言えます。
また、仏式の葬儀はご要望によりお寺で行われる事もありますが、神葬祭が神社で行われることはほとんどありません。なぜなら神道では人の死は穢れ(けがれ)であるとされていて、神社のような神聖な場に穢れを持ち込むことはよくないという考え方がある為です。
神道の死生観
神道では、生命は神が私たちに「お任せになったもの」であり、いつかは神に返さなければならないものであると考えられています。その生命を返すときが亡くなった時とされているのです。
神道のお葬式は、故人をその家の守り神とするための儀式となっています。「通夜祭」(遷霊祭(せんれいさい))で故人の御霊をご遺体から、仏式で言いますところの位牌にあたる霊璽(れいじ)に移し、「葬場祭」(そうじょうさい)で死のけがれを清め、故人を家の守り神としてお祀りします。
神葬祭の流れについてご紹介致します
臨終~納棺
まずは葬儀社に依頼をして、葬儀の日程を決めます。
中本葬祭 0735-52-4966
① 帰幽奉告(きゆうほうこく)
訃報を聞いたあと、神棚に故人の死を奉告(ほうこく)します。神棚の扉を閉じて白い半紙を貼ります。これは、神棚にけがれが及ばないようにという意味があります。
② 枕直しの儀
ご遺体に白の小袖を着せた後、北枕にし、ご安置します。祭壇の枕飾りのように米や水、酒などを供えます。
③ 納棺の儀
ご遺体をお柩に納め、拝礼します。
通夜祭・遷霊祭(みたまうつしの儀):神葬祭における1日目です
① 通夜祭・遷霊祭(みたまうつしの儀)
仏教における通夜式です。神職が祭詞(祝詞)を奏上し、参列者は玉串を奉って拝礼します。
通夜祭の中では、死者の御霊をご遺体から霊璽に移すための「遷霊祭(せんれいさい)」を行います。遷霊祭は別名、御霊移しの儀(みたまうつし)とも呼ばれます。
式場内を暗くし、神職によって故人の御霊を霊璽(れいじ:仏教における位牌に当たるもの)に移します。
葬場祭~帰家祭:神葬祭における2日目です
① 葬場祭
神式では、仏式における葬儀・告別式に相当する、通夜祭翌日の儀式を葬場祭(そうじょうさい)と言います。神葬祭の主となる儀式です。
② 火葬祭
火葬の前に火葬場で行われる儀式です。神職が祭詞を奏上し、参列者は玉串を奉って拝礼します。那智勝浦町、新宮市の葬儀では火葬祭に際して出棺祭として葬儀場で執り行い、火葬場での火葬祭は祭詞の奏上を略したもので行われる場合もあります。また、那智勝浦町や新宮市の葬儀においては火葬祭の後に葬場祭となるケースが多いですが、ご遺族の要望により葬場祭の後に火葬祭というスケジュールも中本葬祭では柔軟に対応させて頂いております。
③ 埋葬祭
遺骨を埋葬・納骨される際に行われる儀式です。ご遺骨をお墓に納め、墓標や銘旗(故人の名前などを記した旗)や花を供えます。
④ 帰家祭
自宅へ戻り、塩や手水で清めます。その後、無事に神葬祭が終わったことを霊前に奉告します。この後、神職やお世話になった人を招いて「直会の儀」(なおらいのぎ)という飲食を共にする宴を行います。直会は、神事を行った後に通常の生活に戻るための儀式を起源としています。
神葬祭ならではの儀式について
神棚封じ(かみだなふうじ)
帰幽奉告の際には神棚の扉を閉じ、白い紙を貼ります。神道の考えでは人の死は穢れであるため、こうすることで神棚や祖霊舎に穢れが及ばないようにするのです。
これを、神棚封じと言います。こちらの儀式は家の宗旨としては仏式だけれども自宅には仏壇も神棚もあるという場合においても神棚封じは行います。
こちらも中本葬祭のスタッフがお手伝いさせて頂きますので、ご安心いただければと思います。
この間は普段のお祀りを中断し、故人へのお祀りを優先します。五十日祭をもって忌明けとされ、翌日からは普段通りのお祀りを再開します。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
仏教での焼香、キリスト教での献花のように、神道で故人への手向けとして行います。玉串は榊の枝に紙をつけたもので、自分の心を玉串にのせて神にささげ、亡くなった方の御霊を慰める儀式のことを、玉串奉奠と言います。作法については以下の画像をご参考にしてみて下さい。
①玉串を両手で受け取り遺族に一礼します。
②玉串を正面に立てるように持ち、時計回りに回転させます。
③根元が祭壇側になるように置きます。
④玉串を捧げたら二礼し、しのび手(音を立てない拍手)を二拍打ち、一礼します。
⑤数歩下がって遺族に一礼して戻ります。
神葬祭で注意したいマナーについて
式典の形態が変わればやはりマナーもそれに伴い変化します。参列される場合においても仏式の葬儀が多いかと思います。
以下の点について注意したいものです。
数珠は使用しませんので出さないようにしましょう。
数珠はもともと僧侶が読んだお経の数を数えるために使っていたものですから、神道では使いません。
服装は一般的な喪服で問題ありません
服装は特別変わったものは必要なく、仏教の場合と同じく喪服を着用します。男女ともに色は黒で、靴下やストッキング、バッグ、靴といった小物も黒で合わせます。小物やアクセサリー類は派手なものは避けましょう。結婚・婚約指輪以外のアクセサリーは極力着用しないようにしましょう。葬儀にふさわしい髪型についてはこちらの記事をご覧ください。
ご挨拶の場で「冥福」「成仏」「供養」という言葉は使わないようにしましょう。
死に対する考え方が仏教と神道では異なりますので、仏教用語は使わないようにしましょう。神道では、「お悔やみ申し上げます」や「御霊のご平安をお祈りいたします」と言葉をかけます。
挨拶やご遺族に対するお声掛けの際に気をつけたい事柄についてはこちらの記事をご覧ください。
あわせて読みたい葬儀の場面におけるご遺族へのお声掛けの際気を付けたい言葉の使い方などについて
如何だったでしょうか。神道のお葬式や家族葬に関する疑問やご質問などもお気軽に中本葬祭までお問い合わせくださいませ
中本葬祭 0735-52-4966
この記事の著者:(株)中本葬祭/業務執行役員 部長 内村 恵