こんにちは。
ありがとうで送るお葬式®
家族葬のウィズハウス新宮・ベルホール中本・ザ・スランバーズガーデン・そうそうの郷太地を運営しております中本葬祭の裏東です。
例えば結婚式の場面や受験生に対して使うべきではない「タブーの言葉」が存在するのは例を挙げるまでもなく想像出来るかと思います。
同じように、お葬式の場面や悲しみの最中にいらっしゃるご遺族に対して使うべきではない「忌み言葉」など、その言葉の存在は知っていても具体的に聞かれるとなかなかすぐには思いあたらない事もあるかと思います。
そこで今回は、お葬式の場面で使うべきではない言葉と悲しみ深いご遺族に対して配慮すべき言葉についてご紹介します。
■宗教上での言葉について
日本人は世界に比べて他の宗教や宗派の方に対して寛容な国民と言われていますが、やはり、葬儀では宗教形式で行われることが多く、宗教上における最低限の配慮は必要です。
●仏教用語として
「成仏」
「往生」
「冥途」
があります。
葬儀が仏式では全く問題ありませんが、神道やキリスト教など宗教の違う葬儀の際には控えましょう。
●「ご冥福をお祈りいたします。」の意味とは?
よくテレビのニュースなどの訃報の最後に「ご冥福をお祈りいたします」と耳にすることがありますが、葬祭業に従事している者としてあまりふさわしくないと考えてしまいます。
諸説ありますが、「冥福」という言葉には「旅の終わりである【冥途】に無事にたどり着き、成仏して幸せになってください」という意味が含まれているとされています。
言い換えますと「死後の幸福をお祈りいたします」もしくは「死後の世界に無事に行けますように」という意味を持った言葉になります。
ここでいう「旅」とは、成仏までの旅(49日間の旅の中で7回の審判を受ける)は決して楽とは言えない旅とされています。
しかしながら、同じ仏教の中でも【即得往生】の考えを持つ浄土真宗系などの宗派では「旅」の概念はありません。
つまり、【冥土】の考え自体が存在しないのです。
勿論、亡くなった方がキリスト教や神道であった場合は使うべきではありません。
とは言え、遺族の親族ならばいざ知らず、一般の方は事前に先方様のお葬式の宗旨・宗派を事前に知るということは難しいですよね。
ですので、ご遺族と顔を合わせたときは、「お悔みを申し上げます。」というご挨拶は最も無難と言えますし、どのような宗派でも使用可能です。
■「忌み言葉」お葬式で使うべきではない言葉について
忌み言葉やタブーとされている言葉の種類はいくつかあります。いずれも今回起こった不幸が続くような連想をしかねない言葉です。
●重ね言葉(不幸が重なる連想をしかねない)
「重ねて」
「重ね重ね」
「いよいよ」
「ますます」
「たびたび」
「再三」
「重々」
●生死を直接連想しかねない言葉
「死ぬ」
「生きる」
「死亡」
「生存」
「死ぬ」は「ご逝去」、「お亡くなりになる」とか「生きている時」は「ご存命の時」や「お元気でいらした頃」など柔らかくした表現に変えましょう。
■ご遺族に声をかける時の注意したい点について
知人や親族のお葬式に参列した際、喪主・施主や遺族とお顔を合わせる機会があると思います。
そこで注意したい点や伝えるべきではない言葉をご紹介させて頂きます。
●お悔みの言葉は最小限に留めましょう
悲しみに暮れているご遺族を想い、「励ましの言葉を伝えることによって何とか元気を出してほしい」と思う方も多いと思います。
しかしながら、葬儀の際、ご遺族はたくさんのすべきことや考えなくてはならない事がある中で、参列者へのご挨拶も同時に行っています。
そんな中での長いお話は避けるべきです。逆に迷惑となってしまう場合もあります。
挨拶は最小限に行い、お話をしたいことがあれば様子を伺い余裕があるようでしたら改めてお声掛けするようにしましょう。
●言葉選びも慎重にしましょう
悲しみ深いご遺族に対し安易な励ましの言葉は避けるべきでものですし、気をつけたいものです。
例えば
「あなたがしっかりしないと」
「故人がかわいそう」
「元気を出して」
「しっかりしてね」
「あの時もう少し〇〇をしてあげられたら」
このようにこちらは励ましのつもりでも強い励ましの言葉や、受け取り方によっては後悔を連想させる言葉は、かえって逆効果になりかねません。
「困ったことがあったらいつでも言ってね」
「この度はお悔やみ申し上げます」
「ご心痛をお察し申し上げます」
このように同調するようなお声掛けやご遺族の心に寄り添うかたちの表現のほうがご遺族の精神的負担となりません。
もちろんお付き合いの度合いもあるかと思いますが、どちらにしても励ましは強くなりすぎないように注意しましょう。
まとめ
・お葬式や遺族には「忌み言葉」など使うべきではない言葉が存在します。
・NGワードには宗教上と重ね言葉や死を連想しかねない言葉があります。これらは極力使わないよう気をつけましょう。
・葬儀の際にご遺族へのお声掛け短めに。特に強い励ましの言葉は避けましょう。
如何だったでしょうか。
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この記事の著者:(株)中本葬祭/美粧企画部 係長 裏東 勢子