都合がどうしてもつかず、お葬式に行けなかった。せめてお線香をあげに伺いたいけれど、いつまでに行けばいいのか、何を着て、何を持っていけばいいのか。後日の弔問を考えると、迷いどころはだいたいこのあたりに集まります。
この記事では、伺う時期の目安、訪問前の連絡で確かめておくこと、服装と持ち物、当日の流れを順に書きます。後半では、私たちがお手伝いしている地域で、香典の扱いが葬儀の日と後日とで分かれている話もしておきます。
なお、ここに書くのは全国で広く言われている考え方です。宗教やご家庭、土地によって受け止め方は違います。ご遺族から案内があれば、そちらに合わせてください。
後日弔問はいつまでに伺えばいいのか
先に答えを書くと、後日の弔問に「この日まで」という決まりはありません。目安としてよく挙げられるのは、葬儀から数日たって少し落ち着いた頃から、四十九日までの間です。
葬儀の直後、ご遺族は役所の手続きや片付け、お礼の連絡に追われています。かといって日が経ちすぎると、弔問客を迎える支度がかえって負担になったり、ようやく落ち着いてきた気持ちを揺らしてしまったりもする。その間を取ったのが「四十九日まで」という目安です。
| 時期 | ご遺族の様子 | 伺う側の考え方 |
|---|---|---|
| 葬儀の直後から数日 | 手続きや片付けが重なりやすい | 急いで伺わず、連絡だけ先に入れておく |
| 少し落ち着いた頃から四十九日まで | 弔問を受けやすくなってくる | 都合のよい日時を尋ねて伺う |
| 四十九日法要の前後 | 法要の支度や親族の集まりがある | 法要の日を外すか、ご遺族の指定に合わせる |
| 四十九日を過ぎてから | ふだんの暮らしに戻りつつある | 遅くなった事情を伝え、伺ってよいか確かめてから |
四十九日法要は、ご家庭によっては四十九日より前の日に繰り上げて営むこともあります。連絡のときに法要の日取りも伺っておけば、重なる心配がありません。
訃報を後から知った、遠方でなかなか帰れなかった。そうした事情で四十九日を過ぎてしまっても、伺えなくなるわけではありません。連絡の際に事情をひとこと添え、伺ってよいかを尋ねてから日を決めれば十分です。
伺う前の連絡で確かめておくこと
前触れなく訪ねるのは避け、まず電話を入れます。このとき最初に伝えたいのは、自分が誰で、故人とどういうご縁だったかです。
職場の同僚、学生時代の友人、趣味の仲間。ご遺族が故人の付き合いをすべて知っているとは限りません。名前だけ告げても誰なのか分からず、相手を戸惑わせてしまうことがあります。生前にどんなお付き合いがあったのかを少し詳しく話してから、弔問したい旨を切り出すと話が通りやすくなります。
| 確かめること | 尋ね方の一例 |
|---|---|
| 伺ってよいか | 「一度ご自宅でお線香をあげさせていただけたらと思っているのですが」 |
| 日時 | 「ご都合のつく日と時間に合わせます」 |
| 人数 | 「私ともう一人、二人で伺うつもりです」 |
| 香典・お供え | 「お供えなどはご遠慮なさっていますか」 |
日時はこちらの希望を押しつけず、ご遺族に合わせます。食事どきや夜遅い時間は外し、人数もなるべく少なくします。
もし「今はご遠慮いただきたい」と言われたら、それ以上はお願いしないでください。弔問はこちらの気持ちでお願いするもので、優先されるのはご遺族の事情のほうです。伺えないときは、電話や手紙で気持ちを届ける方法もあります。電話の場合は電話でお悔やみを伝えるとき|かけるタイミングと短い文例が参考になります。
服装は「喪服に見えない、地味なあらたまった服」
意外に知られていないのですが、後日の弔問は喪服ではなく平服で伺うのが本来の形とされています。平服といっても普段着ではありません。男性ならダークスーツか、ジャケットにスラックス。女性なら地味な色のワンピースやアンサンブル。ぱっと見て喪服には見えないけれど、きちんとした服、という線です。
喪服を避けるのは、葬儀を終えたご遺族に、あの日の悲しみをもう一度思い出させないための気遣いだと言われています。
- アクセサリーは外していく。結婚指輪はつけたままでよい
- 靴とバッグは、光沢の少ないシンプルなものにする
- 派手な色や柄、くだけすぎた服は避ける
四十九日法要など、法要に合わせて伺う場合は事情が変わります。服装の案内があればそれに従い、何も言われていなければ、連絡の際に尋ねておくと当日迷わずに済みます。
持ち物の目安
| 持ち物 | 持っていくかどうか | 気をつけること |
|---|---|---|
| 数珠 | 仏式なら持参する | 故人やご遺族が仏教以外の宗教なら使わない |
| 香典 | 受け取っていただけると分かったとき | 袱紗に包む。表書きは宗教や時期で変わるので確認する |
| お供え | 辞退されていないとき | 日持ちするもの、小分けにできるもの |
香典もお供えも、必ず持っていくものではありません。ご遺族が辞退されているなら、何も持たずに伺って失礼にはあたりません。手ぶらで行くのが心苦しいという方もいますが、ご遺族にとっては、受け取ったあとの返礼を考えずに済むほうがありがたいこともあります。
当日の流れ
- 玄関先で名乗り、短くお悔やみを伝える
亡くなったときの様子をこちらから尋ねるのは控えます。 - 上がるよう勧められたら上がる
玄関先で失礼するつもりで伺い、あとはご遺族の案内に任せます。 - お参りをする
線香や焼香のしかたは宗派によって違います。分からなければ、ご遺族に合わせて手を合わせれば足ります。 - 香典やお供えを渡す
受け取っていただけると確かめてあるものだけを、お参りを済ませてからお渡しします。 - 長居をせずに失礼する
故人の思い出話になっても、ご遺族に疲れが見えたら切り上げます。
葬儀の日と後日とで、香典の事情が違う地域もあります
ここからは、私たち中本葬祭がお葬式をお手伝いしている地域の話です。
都市部から帰ってこられたご家族は、香典は持っていくもの、というつもりで来られます。ところがこの地域の葬儀では、ご遺族が香典を辞退されることがほぼすべてです。一方で、葬儀が終わってからご自宅へ弔問に伺う場面では、香典を受け取っておられることが結構あります。葬儀の日と後日とで、扱いが分かれているわけです。
とはいえ、これは「後日なら香典を持っていくもの」という意味ではありません。後日どうされるかもご家庭ごとに違うので、伺う前の連絡で尋ねておけば迷わずに済みます。分からないまま用意しなくても、問題はありません。この地域の事情をもう少し詳しく知りたい方は、新宮市周辺の香典辞退|葬儀当日と後日のご自宅弔問で迷ったときをお読みください。
よくある質問
葬儀に行けなかった場合、後日の弔問はいつまでに伺えばよいですか
決まった期限はありません。目安としてよく挙げられるのは、葬儀から数日たって落ち着いた頃から四十九日までです。四十九日を過ぎた場合も、事情を伝えて伺ってよいかを確かめれば弔問できます。
後日の弔問は喪服で伺うものですか
喪服ではなく、地味な色のあらたまった平服で伺うのが本来の形とされています。法要の日に合わせて伺う場合は、ご遺族の案内に従ってください。
香典やお供えは必ず持っていくものですか
必ずではありません。辞退の意向があれば持参せず、分からなければ訪問前の連絡で尋ねます。
滞在はどのくらいが目安ですか
決まった時間はありません。お参りとお悔やみを済ませたら、ご遺族の様子を見て早めに失礼します。
家族葬を後から知った方と、これから送る側になる方へ
家族葬を後から知って、香典をどうするかで迷っている方は、家族葬を後から知ったときの香典|弔意の伝え方もあわせてご覧ください。
弔問に伺う側だった方が、次はご自分の家で送る側になることもあります。家族葬にしたら誰にいつ知らせるか、後日の弔問をどう受けるか。そうしたことをご家族で前もって決めておきたいときは、中本葬祭の事前相談でお話を伺います。
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新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町の葬儀相談
後日の弔問や香典のことで判断がつかないときは、電話か公式LINEで中本葬祭にお尋ねください。夜中でもフリーダイヤルはつながります。
この記事の監修
中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター
平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。
