中本葬祭ブログ

精進落としとは?いつ行う・何を食べる・会食のマナー

落ち着いた和室の食卓に会食用の膳と白い花を控えめに配した精進落としのイメージ画像

精進落としとは、本来は四十九日の忌明けに精進料理から通常の食事へ戻す区切りを指す言葉です。現在は、葬儀や火葬、法要を終えた当日に、故人を偲びながら参列者やお世話になった方へ感謝を伝える会食を指すことが多くなっています。

ここでご紹介するのは全国向けの一般的な考え方です。葬儀の順序、会食を行う時期、呼び方、料理、招く範囲は、地域、宗派、寺院、ご家庭によって異なります。実際に準備するときは、菩提寺と葬儀社、ご家族の意向を優先してください。

結論|精進落としは葬儀当日に行うことが多い会食です

現在の精進落としは、葬儀当日に行うことが多い一方、必ず設ける会食ではありません。全日本葬祭業協同組合連合会の解説では、火葬後に骨上げ、還骨法要、精進落としへ進む流れが紹介されています。ただし、これは全国向けの代表例であり、地域やご家庭により順序は変わります。

準備では、言葉の意味だけでなく、いつ行うか、誰を案内するか、会食にするか持ち帰り品にするかを先に確認します。中本葬祭の地域では、葬儀後の会食を「精進揚げ」と呼ぶのが一般的です。

本来の意味・現在の会食・この地域の呼び方

同じ会食でも、時代や地域によって意味と呼び方が異なります。違いを整理すると次のとおりです。

場面時期・呼び方確認したいこと
本来の意味四十九日の忌明けに通常の食事へ戻す区切り由来には宗派や地域による説明の違いがある
現在の全国的な案内葬儀当日の会食を「精進落とし」と呼ぶことが多い火葬・法要との順序は地域や葬儀日程で異なる
新宮市周辺4市町葬儀後の会食を「精進揚げ」と呼ぶのが一般的近年は会食を設けず、手土産品を渡して解散する形もある

「精進落とし」と「精進揚げ」は、この記事では葬儀後の会食を指す言葉として扱います。この地域で「お斎」という呼び方は使いません。神道の葬儀後の会食は「直会」と呼ばれ、仏式の精進落としとは分けて考えます。

いつ行うかは、葬儀全体の順序と一緒に決めます

全国向けの説明では、葬儀・火葬・収骨・還骨法要を終えた後に会食する流れがよく紹介されます。しかし、新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町では、火葬を先に行い、お骨の状態で葬儀を行う「骨葬」の形が長くありました。現在は葬儀後に火葬する形も増えており、両方があります。

そのため、この地域の精進揚げを「火葬後に必ず行う」「葬儀後に必ず行う」と一律に決めることはできません。ご家族の意向、菩提寺の予定、火葬場と式場の空き状況を確認し、当日のどこに会食を置くかを決めます。地域の流れは中本葬祭の葬儀の流れでも確認できます。

料理は決まった献立より、人数と事情を確認します

全葬連は、現在の精進落としでは仕出し料理や会席料理が一般的と説明しています。ただし、宗派や寺院の考え方、食物アレルギー、年齢、体調によって避けたい食材は異なります。「この料理でなければならない」と決めつけず、参加者が食べやすい内容を選びます。

中本葬祭では、ご希望と人数、予算に合わせて葬儀後の精進揚げのお料理をご案内しています。お寿司を用意する理由や地域差は、既存記事お通夜やお葬式ではなぜお寿司を振る舞うの?で詳しく説明しています。

準備は5つの順番で確認します

会食を行う場合は、次の順番で決めると人数や料理の行き違いを減らせます。

  1. 会食を行うかを家族で決める
    会食を設ける、弁当や手土産品を渡す、何も用意せず解散するなど、負担の少ない形を選びます。
  2. 行う時点を葬儀社と確認する
    葬儀、火葬、収骨、初七日法要の順序と所要時間を確認します。
  3. 案内する範囲を決める
    家族・親族、宗教者、葬儀を手伝ってくださった方など、誰へ案内するかを具体的にします。
  4. 参加人数と食事上の配慮を確認する
    食物アレルギー、年齢、体調、車の運転、帰宅時間を確認します。
  5. 開始と終了の挨拶を短く準備する
    参列とお手伝いへの感謝、食事を用意したこと、終了時のお礼を簡潔に伝えます。

初七日法要を葬儀当日に行う場合は、初七日法要の流れも併せて確認してください。通夜後の食事は別の場面であり、案内範囲や準備は通夜振る舞いの準備手順で整理しています。

会食をしない選択もあります

この地域では精進揚げとして会食を行ってきましたが、近年は葬儀の簡素化に伴い、会食自体が少しずつ減っています。中本葬祭の公式案内でも、手土産品を渡して解散する形を紹介しています。

行う方が多かったことを、必ず行うべきという意味に変えてはいけません。ご家族がどのように故人を見送りたいか、参列者の移動や体調、費用、準備負担を含めて決めることが優先されます。会食を省く場合は、参列者が残るべきか迷わないよう、終了時に案内を伝えます。

参列者は案内を受けてから参加を判断します

精進落としや精進揚げは、案内された方が参加する会食です。案内がない場合は自己判断で会食室へ入らず、係員へ確認してください。時間、交通、体調などの事情があれば、感謝を伝えて辞退しても差し支えありません。

会食中は、故人のよい思い出を静かに語り、死因や家庭事情を詳しく尋ねること、飲酒を勧めること、大声で話すことは控えます。ご遺族が席を回る形もありますが、必ずそうする必要はありません。

よくある質問

精進落としは必ず行うものですか

必ず行うものではありません。会食を設ける、弁当や手土産品を渡す、そのまま解散するなどの形があります。ご家族の意向、参列人数、日程、費用を踏まえて決めます。

精進落としはいつ行いますか

現在は葬儀当日に行うことが多いとされています。ただし、葬儀と火葬の順序、初七日法要の時点は地域やご家庭で異なります。具体的な時間は菩提寺と葬儀社へ確認してください。

精進落としでは何を食べますか

現在は仕出し料理や会席料理などが用意される例がありますが、固定の献立はありません。宗派や寺院の考え方、アレルギー、年齢、体調に合わせて選びます。

精進落としと精進揚げは違いますか

この記事では、どちらも葬儀後の会食を指す言葉として扱います。新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町では「精進揚げ」という呼び方が一般的です。

会食の有無から事前に決めておくと安心です

精進落としは、形式を守ることより、故人を偲び、支えてくださった方へ感謝を伝える場として整えることが大切です。会食を行うか、誰へ案内するか、どの時点で行うかをご家族で確認し、菩提寺と葬儀社へ相談してください。

中本葬祭では、葬儀当日の順序と人数に合わせて、精進揚げの会食、弁当、手土産品の選択肢を整理します。会食を含む葬儀全体を事前に確認したい方は、資料請求・お問い合わせから事前相談をご利用ください。

出典・確認日

確認日:2026年10月14日

この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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