通夜振る舞いの始まりと締めの挨拶は、参列への感謝と、食事を始める・終えることが伝わる短い言葉で十分です。長く話す必要はありません。誰まで案内するか、参加人数、宗教者の同席、終了時刻も先に確認しておくと、当日の進行が整いやすくなります。
ここでご紹介するのは全国向けの一般的な考え方です。通夜後の食事の呼び方や進め方、挨拶をする人、宗教者の同席は、地域、宗派、寺院、ご家庭によって異なります。実際の進行は、菩提寺と葬儀社へご確認ください。
結論|始まりは感謝、締めは区切りを短く伝えます
通夜振る舞いの挨拶に一律の正解はありません。話す内容は、次の三つに絞ると伝わりやすくなります。
- 参列や心遣いへの感謝を伝える
- 故人をしのびながら食事をしてほしいと案内する
- 締めでは、終了時刻や散会を穏やかに知らせる
式進行上の正式な喪主挨拶を詳しく確認したい場合は、喪主挨拶の例文と組み立て方をご覧ください。この記事では、食事を始めるときと終えるときの短い一言に絞ります。
通夜振る舞いの挨拶は場面に合わせて選びます
次の表は、挨拶をする場面と内容の目安です。役割や進行はご家庭ごとに異なるため、そのまま読むのではなく、故人との続柄や参列者との関係に合わせて調整してください。
| 場面 | 伝える内容 | 短い言葉の例 |
|---|---|---|
| 食事を始めるとき | 参列への感謝と開始の案内 | 本日はお越しいただき、ありがとうございます。ささやかではございますが、どうぞお召し上がりください。 |
| 故人との思い出に触れるとき | 生前の付き合いへの感謝 | 故人の思い出などをお聞かせいただきながら、お過ごしいただければ幸いです。 |
| 食事を終えるとき | 改めて感謝し、散会を案内 | 皆様、本日はありがとうございました。名残は尽きませんが、このあたりでお開きとさせていただきます。 |
| 短く済ませたいとき | 感謝と開始・終了だけを伝える | 本日はありがとうございます。どうぞお召し上がりください。/本日はありがとうございました。お気をつけてお帰りください。 |
忌み言葉や形式を気にしすぎて、感謝が伝わりにくくならないようにします。決まった文例を暗記するより、短く区切り、普段の言葉で丁寧に伝えることを優先してください。
始まりの挨拶文例
基本の短い文例
本日はお忙しいなか、故人のためにお越しいただき、ありがとうございました。ささやかではございますが、お食事をご用意しております。故人をしのびながら、どうぞお召し上がりください。
家族葬で親族へ伝える文例
本日は最後までお見送りいただき、ありがとうございました。ささやかな食事ではございますが、故人の思い出などを話しながらお過ごしいただければと思います。
会食時間が限られている場合
本日はありがとうございました。この後の予定もございますので、短い時間ではありますが、どうぞお召し上がりください。
締めの挨拶文例
基本の短い文例
皆様、本日は故人のためにお時間をいただき、誠にありがとうございました。名残は尽きませんが、このあたりでお開きとさせていただきます。どうぞお気をつけてお帰りください。
翌日の葬儀を案内する場合
本日はありがとうございました。明日もございますので、このあたりでお開きとさせていただきます。明日の予定は改めてご案内いたします。どうぞお気をつけてお帰りください。
翌日の時刻や集合場所を入れるときは、確定した情報だけを伝えます。変更の可能性がある場合は、その場で断定せず、連絡方法を案内してください。
宗教者が同席する場合は、挨拶の順番を確認します
宗教者が食事へ同席するか、食事の前後に言葉をいただくか、すぐに帰られるかは、宗派や寺院の方針、当日の日程によって異なります。施主や喪主の判断だけで進行を決めず、菩提寺と葬儀社へ確認します。
確認する順序は次のとおりです。
- 宗教者が食事へ同席されるかを確認する
- 食事の前後に言葉をいただくかを確認する
- 施主・喪主の挨拶を入れる位置を決める
- 終了予定時刻と退席の案内方法を共有する
誰まで案内するかは、参加人数と分けて確認します
まず、通夜後も会場に残る家族・親族、故人と特に近かった方、宗教者など、案内する範囲を決めます。親族という言葉だけでは範囲が伝わりにくいため、世帯ごとに参加者名と人数を確認します。
一般参列者まで案内する地域もあれば、親族中心で行う地域もあります。参列者全員を必ず案内するものではありません。案内する方が迷わないよう、受付や式後の声かけなど、伝える場面を担当者と共有してください。
「通夜の参列者数」「食事へ参加する人数」「持ち帰りの弁当が必要な人数」は別々に数えます。高齢の方、お子様連れの方、遠方から来る方は、通夜後すぐ帰る場合があります。
料理・飲み物・省略時の伝え方を決めます
中本葬祭のお食事についてでは、通夜時のオードブルや寿司、葬儀後の料理について、希望や人数、予算に合わせて対応すると案内しています。食物アレルギー、年齢、車の運転、注文変更の期限も確認してください。
通夜後の会食を設けず、家族だけで食事をする、弁当を渡す、食事を用意しないという選択もあります。会食を省略することだけで失礼と決まるわけではありません。参列者が残るべきか迷わないよう、「本日はお食事の席を設けておりません」など、簡潔に案内します。
通夜振る舞いと、葬儀・初七日法要後の会食は確認する時点が異なります。葬儀後の会食は、精進落としの時期と会食マナーも参考にしてください。
よくある質問
通夜振る舞いの挨拶は誰がしますか?
施主や喪主が行う形がありますが、一律ではありません。ご家族の役割分担と当日の進行に合わせ、誰が始まりと締めを担当するかを葬儀社と確認してください。
挨拶はどのくらいの長さがよいですか?
参列への感謝と、食事の開始または散会が伝わる短い言葉で十分です。故人の経歴や葬儀全体の報告を長く話す必要はありません。
家族葬でも通夜振る舞いは必要ですか?
必ず必要とは限りません。家族だけで食事をする、弁当にする、会食を設けないなど、ご家庭に合う形を選べます。
宗教者が同席しない場合も挨拶は必要ですか?
必須ではありませんが、始まりと締めを短く伝えると、参列者が動きやすくなります。ご家族だけの少人数なら、着席したまま感謝を伝える形でも構いません。
感謝と区切りが伝わる短い言葉を選びます
通夜振る舞いの挨拶は、立派に話すことより、参列への感謝と食事の始まり・終わりを分かりやすく伝えることが大切です。文例をそのまま読む必要はなく、ご家庭の言葉へ置き換えて構いません。
中本葬祭では、通夜後の食事、案内する範囲、当日の進行、短い挨拶の事前相談を承っています。人数や宗教者の予定がまだ決まっていない段階でも、分かる範囲から一緒に整理します。
確認日・関連情報
確認日:2026年10月18日。通夜振る舞いの進め方は地域、宗派、寺院、ご家庭によって異なります。
新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町の葬儀相談
中本葬祭は、新宮市、那智勝浦町、太地町、紀宝町で6つの葬儀会場を運営し、ご家族の状況に合わせた葬儀をご案内しています。お急ぎの場合は、24時間つながるフリーダイヤルへご連絡ください。
この記事の監修
中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター
平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。
