大切なご家族を亡くされた後、悲しみの中でもさまざまな手続きを進めなければなりません。その中でも、介護保険証(介護保険被保険者証)の返却は期限が定められた重要な手続きの一つです。「いつまでに」「どこに」「何を持っていけばよいのか」など、初めてのことで戸惑われる方も多くいらっしゃいます。新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町で年間300件以上のご葬儀をお手伝いしてきた中本葬祭が、地域での経験をもとに、介護保険証の返却手続きについて分かりやすくご説明いたします。
介護保険証の返却とは|基本的な手続きの流れ
介護保険証は、65歳以上の方(第1号被保険者)や、40歳以上65歳未満で要介護認定を受けていた方(第2号被保険者)に交付されている薄いピンクや黄色のカード型の証書です。ご家族が亡くなられると、亡くなると同時に資格が失われるため資格喪失手続きをする必要があります。
資格喪失の手続きは、死亡後14日以内に行う必要があります。提出先は亡くなった人の住民票のある市区町村役場となりますので、新宮市にお住まいだった方は新宮市役所、那智勝浦町の方は那智勝浦町役場、太地町の方は太地町役場、三重県紀宝町の方は紀宝町役場が窓口となります。
手続きに必要なものは、介護保険資格喪失届出と介護保険被保険者証です。介護保険負担割合証や介護保険負担限度額認定証をお持ちの場合は、それらも併せて返却します。届出書の様式は各市町村の窓口で入手できるほか、自治体によってはホームページからダウンロードできる場合もあります。
ただし、市区町村によっては、資格喪失届を提出しなくても、死亡届を提出するだけで完了する場合や介護保険被保険者証を返却するだけで手続きが完了する場合、電話での通知で完了する場合もあります。事前にお住まいの市区町村にご確認いただくと、スムーズに手続きを進めることができます。
新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町では、市町村役場の福祉課や介護保険担当窓口が対応してくださいます。死亡届を提出される際に、同じ窓口で介護保険証の返却についても併せてご相談いただくのがおすすめです。
手続きの際に知っておきたいこと|還付金と必要書類
介護保険証を返却する際、ただ証書を返すだけではなく、介護保険料の精算についても確認しておくことが大切です。死亡した場合には、介護保険料は月割りで再計算されます。具体的には、介護保険料は、加入者が死亡した翌日の前月分までを支払います。
例えば、6月15日に亡くなられた場合は5月分まで、7月30日に亡くなられた場合は6月分までの納付となります。払いすぎた介護保険料があった場合、還付金として遺族に還付されます。逆に不足している場合は、相続人の方に納付していただくことになります。
還付金を受け取る場合、通帳を持参することになります。還付を受けることができるのは相続人に限られているため、介護被保険者(お亡くなりになられた方)の相続人であることを証明する必要があるため戸籍謄本などが必要となる場合があります。ご本人名義の口座への振り込みはできませんので、相続人代表者の口座情報が必要です。
また、亡くなった人が年金を受給していた場合には、介護保険の特別徴収を停止するため、日本年金機構や各種共済組合に死亡の手続きを行う必要があります。特別徴収停止には2か月程度かかるため、亡くなった後に振り込まれる年金から介護保険料が徴収されることがあります。その場合には、市区町村が日本年金機構などの処理を待ってから過不足を計算し、差額の納付書または還付通知書が送付されます。
新宮市や那智勝浦町、太地町、紀宝町でも、還付金がある場合は後日、市町村から「介護保険料変更決定通知書」や還付に関する書類が送付されてきます。見落とさないよう、郵便物には注意しておきましょう。
同時に確認したい給付金|葬祭費の申請
介護保険証を返却する際、同時に確認しておきたいのが葬祭費の支給申請です。国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた方が亡くなった場合、葬儀を行った人(喪主)に対して「葬祭費」が支給されます。
葬祭費の金額は自治体によって異なりますが、多くの自治体で3万円から5万円程度が支給されます(2026年時点)。申請は市町村役場の国民健康保険担当窓口や後期高齢者医療担当窓口で行います。申請に必要なものは、葬儀を行ったことを証明する書類(会葬礼状や葬儀の領収書など)、申請者の本人確認書類、振込先の口座情報などです。
新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町でも、葬祭費の支給制度があります。介護保険証の返却と併せて、「葬祭費の申請もお願いしたい」と窓口で一言添えていただければ、必要な手続きを案内してもらえます。
また、長期入院や介護施設への入所があった場合、支払った医療費や介護費が上限額を超えている可能性があります。高額療養費や高額介護合算療養費といった制度により、払いすぎたお金が戻ってくることがあります。窓口で「未支給の還付金はありませんか」と確認することをおすすめします。
新宮市・那智勝浦町・太地町・紀宝町でのケース
新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町は、いずれも熊野地域に属し、同じ生活圏・文化圏を形成しています。紀宝町は三重県に属しますが、熊野川を挟んで新宮市と隣接しており、地域のつながりが深い土地柄です。
当地域では、ご家族が亡くなられた際、区長や組長への連絡、菩提寺への連絡と並行して、市町村役場での手続きを進めることになります。新宮市役所は市役所通りに、那智勝浦町役場は天満、太地町役場は太地、紀宝町役場は鵜殿にそれぞれ所在しています。
私たち中本葬祭では、新宮市を拠点に年間300件以上のご葬儀をお手伝いしていますが、介護保険証の返却について「いつ行けばいいのか」「葬儀の前と後、どちらが良いのか」とご質問をいただくことがあります。期限は14日以内ですが、ご葬儀の準備や当日でお忙しい中、無理に急ぐ必要はありません。ご葬儀後、落ち着かれてからでも、期限内であれば問題ございません。
また、介護保険証が見つからない場合は、担当のケアマネージャーに確認してみると良いでしょう。ケアプラン作成時に預かっていることがあります。どうしても見つからない場合は、その旨を窓口で伝えれば対応してもらえます。
当地域では地域のつながりが深く、役場の窓口でも丁寧に対応してくださいます。分からないことがあれば、遠慮なくお尋ねいただくことをおすすめします。
よくある質問
介護保険証の返却期限はいつまでですか?
死亡後14日以内に、亡くなった方の住民票のある市区町村役場へ返却する必要があります。期限内に手続きを行いましょう。
介護保険証が見つからない場合はどうすればよいですか?
担当のケアマネージャーに確認するか、市区町村の窓口にその旨をお伝えください。紛失の場合でも手続きは可能です。
介護保険料の還付金はどのように受け取れますか?
市区町村から送付される書類に従って手続きを行います。相続人代表者の口座情報と、場合によっては戸籍謄本などが必要となります。詳しくは窓口でご確認ください。
介護保険証の返却と同時にできる手続きはありますか?
葬祭費の申請や、高額療養費・高額介護合算療養費の確認を同時に行うことができます。窓口で併せてご相談いただくとスムーズです。
代理人でも手続きできますか?
はい、ご家族など親族の方が代理人として手続きを行うことが可能です。その際は代理人の本人確認書類をお持ちください。
まとめ
介護保険証の返却は、死亡後14日以内に住民票のある市区町村役場で行う手続きです。介護保険被保険者証や負担割合証などを持参し、資格喪失の届出を行います。その際、介護保険料の還付金や葬祭費の申請についても併せて確認しておくことが大切です。
新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町では、市町村役場の福祉課や介護保険担当窓口が対応してくださいます。手続きの詳細は自治体によって異なる場合がありますので、事前に電話で確認しておくと安心です。
ご葬儀の準備や当日は何かとお忙しく、手続きまで手が回らないこともあるかと思います。期限内であれば、落ち着かれてからでも問題ありません。分からないことがあれば、役場の窓口や葬儀社にお気軽にご相談ください。
公的機関の確認先
制度、期限、必要書類は変更される場合があります。手続き前に、次の公的機関の最新情報をご確認ください。確認日 2026年7月22日。
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中本葬祭は、新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町に6つの葬儀会場を備え、ご家族の状況に合わせた葬儀をご案内しています。お急ぎの場合は、24時間つながるフリーダイヤルへご連絡ください。
この記事の監修
中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター
平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。
