中本葬祭ブログ

老衰とは?死亡診断書に記載される条件と家族が判断しない理由

老衰と死亡診断書の確認を表す白紙の書類と眼鏡を整えたイメージ画像

「老衰で亡くなった」と聞いても、老衰がどのような場合に死因として記載されるのか、家族が判断してよいのかは分かりにくいものです。老衰という言葉の意味と、自宅で家族に反応がないときの連絡先、死亡診断書と死体検案書の違いを整理します。

ここでご紹介するのは全国向けの一般的な情報です。実際の連絡手順は、在宅療養の計画、医師や訪問看護から受けている説明、発見時の状況によって異なります。緊急時はこの記事だけで判断せず、119番の通信指令員や担当医療者の指示に従ってください。

老衰は家族が見た様子だけで決める死因ではありません

厚生労働省の令和8年度版「死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル」では、死因としての老衰は、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合に用いるとされています。老衰から別の病態を併発した場合は、医学的な因果関係に沿って記載します。

これは死亡診断書や死体検案書を作成する医師向けの記載基準です。したがって、年齢が高いことや、眠るように見えることだけを理由に、ご家族が「老衰」と判断することはできません。発見時には死因を推測するよりも、反応と普段どおりの呼吸の有無を確認し、状況に合う連絡先へ電話することが先です。

反応がないときは状況に合わせて連絡します

総務省消防庁は、呼びかけても反応がない場合や、普段どおりの呼吸がない場合、判断できない場合には119番へ通報し、通信指令員の指示に従うよう案内しています。在宅療養中で連絡手順をあらかじめ決めている場合は、その手順も確認してください。

連絡先を迷いやすい場面を、次の表に整理します。

発見時の状況最初の連絡確認すること
呼びかけに反応がない、普段どおりの呼吸がない、判断できない119番通信指令員の質問に答え、応急手当の指示に従う
在宅療養・在宅看取りで連絡手順を受けている案内された医師・訪問看護など事前に示された連絡順を確認する。
事故や異状が疑われる場合、判断できない場合は119番医師や警察から搬送してよいと案内された後葬儀社搬送先、安置場所、ご家族の到着予定を相談する
 

詳しい初動は、自宅で家族が亡くなったかもしれない場合の最初の連絡先でも確認できます。

見つけたときは4つの順番で確認します

  1. 周囲の安全を確認する
    火気、転倒物、道路など、ご自身と周囲の方に危険がないことを先に確認します。
  2. 呼びかけて反応を確認する
    肩を軽くたたいて声をかけます。反応の有無を判断できない場合も、反応がないものとして次へ進みます。
  3. 普段どおりの呼吸がなければ119番へ通報する
    通信指令員に住所、電話番号、発見時の状況を伝え、心肺蘇生などの指示があれば従います。
  4. 医師や警察の確認後に葬儀社へ連絡する
    死亡の確認と搬送可能との案内を受けてから、ご逝去後の流れを確認し、安置先や搬送について相談します。

死亡かどうかや死因を確かめるために、身体を大きく動かしたり、衣服や室内を片付けたりしないでください。まず119番や担当医療者へ連絡し、その指示を受けます。

死亡診断書と死体検案書は交付される場面が異なります

厚生労働省は、死亡診断書と死体検案書はいずれも人の死亡を医学的・法律的に証明する文書であり、効力に違いはないと説明しています。

死亡診断書は、医師が診療管理下にある患者について、生前に診療していた傷病に関連して亡くなったと認める場合に交付されます。死体検案書は、生前に診療を受けていなかった場合、診療していたものとは異なる傷病で亡くなった場合、死亡した状態で発見されて死因が不明な場合などに交付されます。

書類の名称は、ご家族が選ぶものではありません。医師が診察や検案を行い、発見時の状況や生前の診療情報を踏まえて判断します。警察による確認が行われても、それだけで事件性があると決まった意味ではありません。

葬儀社へ伝える内容をまとめておきます

医師や警察から搬送可能との案内を受けたら、葬儀社へ連絡します。電話では、亡くなった方のお名前、現在地、ご連絡者のお名前と電話番号、希望する安置先、ご家族の到着予定を、分かる範囲で伝えてください。決まっていないことを急いで決める必要はありません。

中本葬祭の6会場の案内も、安置先や葬儀会場を確認するときにご覧いただけます。

よくある質問

高齢者が自宅で亡くなったように見えたら、老衰と考えてよいですか

いいえ。高齢であっても、ご家族が見た様子だけで死因を決めることはできません。反応や普段どおりの呼吸がない、判断できない場合は119番へ通報し、医師などの確認を受けてください。

老衰は病名ですか

厚生労働省の記載基準では、死因としての老衰は、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない自然死の場合に用います。別の病態を併発した場合は、医学的因果関係に沿って記載されます。

在宅看取りを予定している場合も119番ですか

医師や訪問看護から連絡手順を案内されている場合は、その手順を確認します。ただし、事故や異状が疑われる場合、反応や呼吸の状態を判断できない場合は119番へ連絡し、指示を受けてください。

死亡診断書と死体検案書で効力は違いますか

厚生労働省は、どちらも死亡を医学的・法律的に証明する文書であり、効力に違いはないと説明しています。どちらが交付されるかは、医師が生前の診療状況や死亡時の状況に応じて判断します。

死因を推測せず、連絡手順を確認しておきましょう

老衰は、年齢や見た目だけで家族が判断する死因ではありません。反応がないときは、119番または在宅療養で案内された連絡先へ電話し、指示に従ってください。医師や警察の確認後は、中本葬祭が搬送と安置のご相談を24時間承ります。

在宅療養中の連絡先、安置場所、ご家族への連絡順を元気なうちに整理したい方は、資料請求・お問い合わせから事前相談をご利用ください。

出典

出典確認日:2026年9月16日

この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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