中本葬祭ブログ

生前整理のやり方完全ガイド|新宮市の葬儀社が教える進め方

2026/07/21

生前整理のやり方完全ガイド|新宮市の葬儀社が教える進め方

「そろそろ身の回りを整理しておきたい」「子どもたちに負担をかけたくない」――60代を迎え、終活の一環として生前整理を考え始める方が増えています。しかし、何から手をつければよいのか、どこまで整理すべきなのか、わからずに戸惑われる方も少なくありません。生前整理は、ご自身のこれからの暮らしを快適にし、ご家族の負担を減らすための大切な取り組みです。この記事では、新宮市で年間300件以上の葬儀をお手伝いしてきた中本葬祭が、生前整理の具体的なやり方と進め方を、地域の事例を交えてわかりやすくご案内します。

生前整理とは何か――基本的な考え方

生前整理は「生きているうちに自分の所有物を片付けること」です。ただ単に不用品を処分する断捨離とは異なり、自分の死後、大切な財産をどうしたいのかを明確にしておき、家族や周囲の人が困らないようにすることを目的としています。

具体的には、ご自宅にある物の整理、預貯金や不動産といった財産の把握と目録作成、重要書類の保管場所の明示、そしてエンディングノートや遺言書の準備などが含まれます。元気なうちに自分の身辺整理を進めることで、スッキリとした環境で老後を過ごせる、自分の価値観や葬儀や相続の手続きを整理できるなどのメリットがあります。

また、生前整理と似た言葉に、遺品整理と老前整理があります。遺品整理は亡くなった後にご遺族が行う整理であり、老前整理は老後を迎える前に行う片付けを指します。生前整理はこれらの中間に位置し、ご自身の意思で財産や物を整理する点が大きな特徴です。

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町といった当地域では、菩提寺をお持ちのご家庭が多く、葬儀やご供養についてもご家族と事前に話し合われる文化が根付いています。生前整理はそうした終活の一環として、ご自身の希望を整理し、ご家族に伝えるための大切なプロセスと言えます。

生前整理を始めるタイミングと進め方の5つのステップ

生前整理に決まったタイミングはございません。ただし、生前整理には、体力、気力、判断力、決断力が必要であるため、40代~50代までに始めることがおすすめです。還暦を迎えた60歳を目安に始める方法もあるほか、50代のうちに取り組む方もいます。人生の節目――お子さまの独立、定年退職、還暦など――をきっかけに始められる方が多いようです。

生前整理は以下の5つのステップで進めると効率的です。

ステップ1:財産の把握と財産目録の作成

生前整理でやるべきことは多々ありますが、最初に行いたいのは所有財産の整理と財産目録の作成です。預貯金、不動産、有価証券、保険、年金、負債など、ご自身が持つすべての財産をリストアップします。通帳や権利証、保険証券などの重要書類の保管場所も明記しておくと、ご家族がいざというときに迷いません。

ステップ2:物の仕分けと整理

ものを仕分けるにあたって、「必要なもの」「不要なもの」「保留」の3つに分けるのがおすすめです。使わなくなった衣類、食器、家電、家具などを「不要」に、日常的に使うものや大切にしたいものを「必要」に分けます。判断に迷うものは「保留」として一時的に別の場所に保管し、時間を置いて再検討しましょう。思い出の品も分別に困るアイテムです。あらかじめ「ダンボール〇箱分」「衣装ケース〇個分」など、上限を決めておくと良いでしょう。

ステップ3:不用品の処分

不要と判断した物は、自治体の粗大ごみ回収、リサイクルショップへの売却、不用品回収業者への依頼などで処分します。大型家具や家電は運搬に体力を要するため、無理をせず業者に依頼することも検討してください。

ステップ4:エンディングノート・遺言書の作成

ご自身の希望する葬儀の形式、お墓や供養の方法、財産の分配などをエンディングノートや遺言書に記しておきます。財産の明細や関係書類の保管場所を残すことで、相続時のトラブルを回避することができます。特に相続人が複数いる場合や関係性が複雑な場合は、遺言書を残しておくことで遺産分割がスムーズに進みます。

ステップ5:デジタル資産の整理

近年はスマートフォンやパソコンに保存された写真、SNSアカウント、オンライン銀行、サブスクリプションサービスなど、デジタル資産も増えています。IDやパスワード、解約方法などを整理し、ご家族が対応できるようにしておくと安心です。

よくある誤解と気をつけたいポイント

生前整理を進めるにあたり、いくつかの誤解や注意点があります。

「すべて捨てる」わけではない

生前整理は断捨離ではありません。「残したいものを整理する」ことを念頭において、必ず本人が必要の有無を確認することが大切です。趣味のものや思い出の品を無理に処分する必要はありません。残りの人生を楽しむために趣味は大切です。処分しても再度購入するのでは無駄になってしまいす。

家族と一緒に進める

お一人で黙々と進めるのではなく、ご家族と相談しながら進めることで、誤って大切なものを処分してしまうリスクを減らせます。また、ご自身の希望を直接伝える良い機会にもなります。

認知症を発症する前に

認知症を発症した場合にも、財産の場所や重要書類を家族に伝えておくことで、財産の凍結を防止でき、生活のサポートがしやすくなります。判断力がしっかりしているうちに取り組むことが重要です。

遺品整理との違いを理解する

遺品整理をする際に、生前整理が全くされていない場合は、どこに何があるのかわからないので、遺産相続に関わる書類や故人の預金通帳、保険証、生命保険の証券などの大切な物を探し出すのに大変苦労します。生前整理を行うことで、ご遺族の負担を大幅に軽減できます。

生前整理を業者に依頼する場合の費用相場

ご自身やご家族だけで生前整理を進めることが難しい場合は、専門の業者に依頼することもできます。業者には主に3つのタイプがあります。

生前整理アドバイザー

生前整理アドバイザーは、物や財産の整理を含め、心の整理や家族への想いの伝え方まで幅広くサポートしてくれる専門家です。費用目安は1時間あたり5,000円前後です。相談のみを依頼でき、作業そのものはご自身で行うため、費用を抑えられます。

不用品回収・生前整理業者

不用品の仕分けや運搬、処分を代行してくれる業者です。アドバイザー1人で1時間3000円〜5000円、また4時間で19800円など時間が決められている場合もあります。部屋の広さや物の量によって費用が変動しますので、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。

総合的な生前整理サポート業者

生前整理業者は、不用品の回収や財産の整理だけでなく、必要に応じて遺言書や相続、財産目録の作成など、幅広い分野をまとめてサポートしてくれる業者です。費用は内容により異なりますので、事前に詳細な見積もりを取ることが大切です。

なお、2026年時点での一般的な費用相場は、1Kや1DKの間取りで3万円~8万円、2DK~3DKで10万円~20万円程度とされていますが、地域や業者、作業内容により幅があります。正確な金額については、ご利用を検討される際に業者へ直接お問い合わせください。

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町での生前整理

新宮市や那智勝浦町、太地町、三重県紀宝町といった熊野地域では、地域のつながりが深く、代々受け継がれてきた家や土地をお持ちのご家庭が多くあります。生前整理を進める際には、こうした地域特有の事情も考慮する必要があります。

菩提寺や地域との関係

当地域では菩提寺をお持ちのご家庭が多く、葬儀やご法要についても長年のお付き合いがあります。生前整理の一環として、葬儀の形式やお墓の継承についてもご住職や菩提寺にご相談されると安心です。また、区長や組長にも事前にお伝えしておくことで、いざというときにスムーズに対応できます。

空き家問題と不動産の整理

お子さまが都市部に出られ、ご実家が空き家になる可能性がある場合、不動産の処分や管理についても生前整理の中で検討しておくことが重要です。売却、賃貸、相続など、ご家族の意向を確認しながら方針を決めておくと、後のトラブルを防げます。

気候への配慮

当地域は温暖ですが、湿気が多い時期もあります。大切な書類や写真、衣類などは、カビや劣化を防ぐため、保管方法にも注意が必要です。防湿対策をしながら整理を進めましょう。

葬儀の希望を整理する

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町では、ご香典を辞退されるご家族が増えています。また、告別式の進行についても地域特有の流れがあります。生前整理の一環として、ご自身がどのような葬儀を希望されるのか、ご家族と話し合い、エンディングノートなどに記しておくと安心です。中本葬祭では、これまで地域で多くのご葬儀をお手伝いしてきた経験から、地域の慣習に沿ったご葬儀のご相談も承っております。

よくある質問

生前整理はいつから始めればよいですか?

決まった時期はありませんが、体力・判断力があるうちに始めることが大切です。還暦や定年退職など、人生の節目をきっかけにされる方が多いです。思い立ったときが始めるタイミングと言えます。

生前整理と遺品整理の違いは何ですか?

生前整理はご本人が生きているうちに自分の物を整理することで、遺品整理はご本人が亡くなった後にご遺族が行う整理です。生前整理を行うことで、ご遺族の負担を大幅に軽減できます。

生前整理で財産目録は必要ですか?

必須ではありませんが、作成しておくことを強くおすすめします。預貯金や不動産、保険などの情報を一覧にしておくことで、相続手続きがスムーズになり、ご家族の負担が減ります。

趣味のコレクションはどうすればよいですか?

無理に処分する必要はありません。ご自身にとって大切なものは残し、ご家族に価値や処分方法を伝えておくとよいでしょう。高額なコレクションの場合は目録を作成しておくと安心です。

生前整理を業者に依頼する費用はどのくらいですか?

部屋の広さや物の量、依頼内容によって異なりますが、一般的には1Kで3万円~8万円、2DK~3DKで10万円~20万円程度が相場とされています。詳しくは業者にお見積もりをご依頼ください。

まとめ

生前整理は、ご自身のこれからの暮らしを快適にし、ご家族の負担を減らすための大切な取り組みです。財産の把握、物の仕分け、エンディングノートの作成など、やるべきことは多岐にわたりますが、焦らず一つひとつ進めていくことが大切です。新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町といった当地域では、菩提寺との関係や地域のつながりも考慮しながら、ご自身の希望を整理し、ご家族と共有しておくことで、いざというときに安心です。生前整理は「人生の棚卸し」とも言えます。これまでの人生を振り返り、これからを豊かに過ごすためにも、思い立ったときから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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