中本葬祭ブログ

生命保険契約が見つからないときは?死亡後の照会制度と確認順

死亡後に見つからない生命保険契約を家族が書類から確認する場面のイメージ画像

家族が亡くなった後、「生命保険へ入っていたと聞いたが会社名が分からない」「保険証券が見つからない」「どこへ問い合わせればよいか分からない」と困ることがあります。契約先が分かる場合は、その生命保険会社へ直接確認するのが最初です。手掛かりがない場合は、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を検討できます。

ただし、この制度は契約内容や保険金を一括して受け取る手続きではありません。生命保険協会の会員会社に契約の有無を照会し、契約が確認された後は、権利のある方が各保険会社へ連絡して請求します。この記事では、家の中で確認する順番、制度の対象、必要書類、照会後の行動を整理します。

結論|手掛かりを探し、見つからなければ契約照会を検討します

生命保険契約が分からないときは、次の順で進めます。

  1. 保険証券や保険会社からの通知物を探す
  2. 預金通帳・取引明細で保険料の引き落とし先を確認する
  3. 家族が把握している契約、勤務先を通じた保険がないか確認する
  4. 契約先が分かった場合は、その保険会社へ死亡の連絡と請求方法を確認する
  5. 手掛かりが見つからない場合は、生命保険協会の契約照会制度を検討する
  6. 照会結果に契約があれば、各保険会社へ改めて契約内容と請求手続きを確認する

生命保険協会も、制度を使う前に、生命保険証券、保険会社からの定期的な通知物、通帳の保険料引き落とし履歴などを家族で調べるよう案内しています。書類の取得と利用料が必要なため、先に身近な手掛かりを確認しましょう。

最初に家の中と取引履歴を確認します

保険証券と通知物

書類棚、重要書類の保管箱、郵便物の保管場所から、保険証券、契約内容のお知らせ、保険料控除証明書などを探します。封筒や書類が見つかった場合は、生命保険会社名、証券番号、契約者、被保険者、問い合わせ先を控えてください。

契約内容のお知らせが古い場合、現在も契約が有効とは限りません。書類だけで支払対象と判断せず、記載された生命保険会社の公式窓口へ確認します。

預金通帳と口座の取引明細

生命保険協会は、保険料の口座振替履歴も手掛かりとして案内しています。通帳や取引明細に生命保険会社名、収納代行会社名がないか確認してください。

引き落とし名だけで契約内容や受取人は分かりません。会社名の見当がついたら、その会社の公式窓口へ連絡し、必要書類と照会できる方を確認します。口座、スマートフォン、各種契約を一緒に整理する場合は、デジタル遺品の整理手順も参考にしてください。

家族が把握している契約と勤務先の制度

配偶者や同居家族が、保険会社名や担当者を把握していることがあります。また、勤務先を通じた団体保険などがある場合は、勤務先の担当部署へ確認が必要になることがあります。

一方、家族であれば誰でも契約内容を聞けるとは限りません。個人情報と保険金請求権に関わるため、問い合わせ先の案内に従い、請求できる立場と必要書類を確認してください。

生命保険契約照会制度とは

生命保険契約照会制度は、ご親族等が死亡した場合や認知判断能力が低下した場合に、その方が契約者または被保険者となっている生命保険契約の有無を、生命保険協会の会員会社へ確認する制度です。

死亡を理由に照会した場合は、照会者が死亡保険金受取人となっている契約について、その旨も回答されます。ただし、制度が回答するのは契約の存在に関する情報です。保険金の支払可否、金額、受取人、請求書類などの詳細は、結果に記載された生命保険会社へ確認します。

すべての契約が対象になるわけではありません

生命保険協会は、たとえば次の契約を照会対象に含めないと案内しています。

  • 死亡保険金を支払い済みの契約
  • 解約済み、失効済みの契約
  • 財形保険、財形年金保険
  • すでに支払いが始まった年金保険
  • 保険金等が据え置きとなっている契約

また、調査先は生命保険協会の会員会社です。共済や少額短期保険など、名称に「保険」が含まれていても制度の調査範囲とは限りません。手元に団体名や会社名の手掛かりがある場合は、制度だけに頼らず、その窓口へ直接確認してください。

誰が照会を申し込めるか

照会対象者が死亡している場合、生命保険協会は次の方を照会者として案内しています。

  • 法定相続人
  • 遺言執行者
  • 法定相続人の法定代理人
  • 法定相続人の任意代理人
  • 遺言執行者の任意代理人

任意代理人として申し込める専門職の範囲は、弁護士、司法書士、行政書士に限るとされています。単に親族であることだけで申請できるとは限らず、法定相続人に当たるか、遺言執行者などの立場があるかを確認します。

相続放棄をした方や、法定相続人の順位が分からない場合は、自己判断で申請区分を選ばず、生命保険協会の要件確認ページ、法務局、弁護士・司法書士などへ確認してください。本記事は制度の一般的な案内であり、個別の相続資格を判断するものではありません。

法定相続人が申し込むときの主な必要書類

生命保険協会は、法定相続人本人が死亡後の照会を申し込む場合、主に次の書類を案内しています。

  • 照会代表者の本人確認書類1種類
  • 照会対象者の法定相続情報一覧図(法務局認証済み)

本人確認書類として利用できるもの、発行からの有効期間、法定相続情報一覧図を提出できない場合の代替書類は、申請前に公式チェックシートで確認してください。マイナンバーが記載された住民票等を提出する場合の扱いにも注意が必要です。

遺言執行者、法定代理人、任意代理人が申し込む場合は追加書類が必要です。手元の戸籍等を自己判断で組み合わせず、申請者の区分に対応する公式の必要書類ページを使用してください。

2026年8月27日現在、ウェブ申請システムは停止中です

生命保険協会は、生命保険契約照会制度に使用しているシステムに不備が見つかったため、2026年7月27日から安全性の確認が完了するまでシステムを停止していると案内しています。2026年8月27日の確認時点でも、ウェブ申請は利用できません。

書面申請は引き続き利用できます。ただし、生命保険協会は、書面申請が立て込んでおり、通常より手続きに時間を要しているとも案内しています。

公式案内に記載された利用料は、調査対象者1名につき、ウェブ申請6,000円、書面申請7,000円です。現在はウェブ申請が停止しているため、実際に申し込む前に、システムの再開状況、書面申請の手順、最新の利用料を公式ページで確認してください。

書面申請を希望する場合は、生命保険協会のフォームへ照会代表者の情報を入力し、事務局から届く申請書へ記入して、必要書類とともに郵送する流れです。申請区分や書類に不備があると再提出になるため、発送前にチェックシートで確認します。

照会結果が届いた後にすること

契約が確認された場合

生命保険協会は契約内容の照会や保険金請求を代行しません。結果に記載された生命保険会社の公式窓口へ、生命保険契約照会制度を利用したことを伝え、次を確認します。

  1. 誰が契約内容を確認できるか
  2. 誰が保険金・給付金を請求できるか
  3. 請求に必要な書類
  4. 提出方法と原本・コピーの扱い
  5. 請求期限や追加確認の有無

照会制度へ提出した書類が、そのまま各生命保険会社へ共有されるわけではありません。保険会社から、戸籍、死亡を確認する書類、本人確認書類などを改めて求められる場合があります。原本が必要になる可能性を考え、照会申請には公式案内どおりコピーを使い、手元の原本を不用意に処分しないでください。

契約が確認されなかった場合

「契約なし」という結果でも、あらゆる保険・共済が存在しないことを証明するものではありません。照会対象外の契約、生命保険協会の会員会社以外、解約・失効済みの契約などは結果に含まれないためです。

通帳、郵便物、勤務先、確定申告の控え、家族が把握している団体名など、別の手掛かりがある場合はその窓口へ確認します。相続や税務上の扱いが分からない場合は、弁護士、司法書士、税理士など、相談内容に合う専門家へ確認してください。

葬儀後の手続き一覧に記録します

生命保険の確認は、年金、健康保険、預貯金、クレジットカード、携帯電話、不動産などとは別の手続きです。問い合わせ日、担当窓口、必要書類、提出日、回答状況を一覧にしておくと、家族間の重複連絡を防げます。

全体像を確認したい場合は、葬儀後にやることと必要な手続きもご確認ください。生命保険と葬儀保険の基本的な違いを整理するときは、生命保険と葬儀費用の備えも参考になります。

よくある質問

生命保険協会へ照会すれば契約内容や保険金額まで分かりますか?

契約内容や保険金額を一括して確認する制度ではありません。契約の存在が確認された後、権利のある方が各生命保険会社へ連絡し、契約内容と請求方法を確認します。

家族なら誰でも照会できますか?

できるとは限りません。死亡後の照会者は、法定相続人、遺言執行者、それらの法定代理人・所定の任意代理人などに限られます。自分が該当するかを公式の要件確認ページで確かめてください。

2026年8月27日現在、ウェブから申し込めますか?

申し込めません。生命保険協会は、2026年7月27日から安全性の確認が完了するまでシステムを停止しています。書面申請は継続していますが、申し込み前に最新情報を公式ページで確認してください。

照会結果が「契約なし」なら共済も含めて何もありませんか?

そうとは限りません。調査範囲は生命保険協会の会員会社の対象契約です。共済、少額短期保険、支払済み・解約済み・失効済みなどは結果に含まれない場合があるため、別の手掛かりがあれば各窓口へ確認してください。

まとめ

亡くなった方の生命保険契約が分からないときは、保険証券、保険会社からの通知物、通帳の保険料引き落とし履歴を先に確認します。契約先が分かれば、その会社へ直接連絡します。手掛かりが見つからない場合は、申請資格と必要書類を確認したうえで、生命保険協会の契約照会制度を検討できます。

2026年8月27日現在、ウェブ申請システムは停止中で、書面申請のみ継続しています。費用や申請状況は変わる可能性があるため、申し込み時に公式案内を再確認してください。中本葬祭では、葬儀後に必要な手続きを整理するためのご案内も行っています。資料請求・お問い合わせからご相談いただけます。

出典

確認日:2026年8月27日

  • 生命保険協会「生命保険契約照会制度のご案内」
  • https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/
  • 生命保険協会「同意事項・照会者要件の確認(平時利用、照会対象者の死亡)」
  • https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/decease/
  • 生命保険協会「必要書類(法定相続人の場合)」
  • https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/decease/a/
  • 生命保険協会「生命保険契約照会制度(書面による申込み)」
  • https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/paper/
  • 政府広報オンライン「家族の生命保険契約を一括照会」
  • https://www.gov-online.go.jp/article/202111/entry-10070.html

この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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