中本葬祭ブログ

位牌の種類とは?白木位牌から本位牌まで基礎知識を解説

位牌の種類とは?白木位牌から本位牌まで基礎知識を解説

ご家族を亡くされた後、「位牌にはどんな種類があるのだろう」「いつまでに準備すればいいのだろう」と不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。ご位牌は故人様の魂が宿る依代(よりしろ)として、ご遺族にとって大切なものです。葬儀の際に用いる白木位牌と、ご仏壇に安置する本位牌では、役割も準備の時期も大きく異なります。

私たち中本葬祭は新宮市を拠点に、那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町で年間300件以上のご葬儀をお手伝いしてまいりました。その経験から、ご位牌についてよくご相談をいただきます。ここでは、ご位牌の種類や選び方、準備の流れについて丁寧にご説明いたします。

位牌とは――故人様の魂が宿る依代

ご位牌とは、亡くなった方の戒名や法名を記した木製の碑のことで、故人の霊魂が宿る場所とされています。葬儀の際に祭壇に飾られ、その後はご自宅のご仏壇に安置して、毎日手を合わせる対象となります。

ご位牌には大きく分けて「白木位牌(しらきいはい)」と「本位牌(ほんいはい)」の2種類があります。白木の位牌は、葬儀から四十九日まで用いる「仮の位牌」です。一方、本位牌は、四十九日の忌明けを迎えてから仏壇に安置される位牌であり、長くご自宅でお祀りするものとなります。

白木位牌(仮位牌)の役割

白木位牌とは、葬儀の際に祭壇に置かれる未塗装の白木で作られた仮の位牌で、葬儀社が用意することが一般的です。故人様のご戒名(法名)、没年月日、俗名、享年などが記され、葬儀から四十九日法要まで故人様の魂が一時的に宿る依代として使われます。

白木の位牌は葬儀後、ご自宅にて後飾りと呼ばれる葬儀後の祭壇にて四十九日の法要まで御遺骨・御遺影と共に安置します。白木という性質上、湿気や日焼けで変色しやすいため、長期間の安置には適していません。

本位牌の役割

本位牌は、四十九日法要で白木位牌から魂を移し、以降ご仏壇に安置する正式なご位牌です。亡くなった人が四十九日までは行き先が決まらず、さまよっており、忌明けが過ぎてはじめて成仏すると考えられているため、成仏の証として本位牌に替えます。漆塗りや高級木材で作られた本位牌は耐久性に優れ、何十年にもわたってご供養を続けることができます。

本位牌の種類――塗位牌・唐木位牌・モダン位牌

本位牌には、素材や加工方法によっていくつかの種類があります。ご仏壇のデザインやご家族のお好みに合わせて選ぶことが大切です。

塗位牌(ぬりいはい)

塗り位牌は、漆を塗り、金箔・金粉で装飾されています。黒檀や紫檀などの高級木材を使った唐木位牌などがありますが、塗位牌は一般的に最もよく見られる黒塗りのご位牌です。ヒノキなどの白木に何度も漆を塗り重ね、炭で磨く工程を経て仕上げられるため、光沢があり格調高い印象を与えます。

仕上げ方法によって値段が大きく変わります。大きく分けると 普通塗り仕上げ → 上塗り仕上げ → 呂色仕上げ の順番で高級になっていきます。塗りの回数が多いほど耐久性が高まり、鏡のような美しい質感が生まれます。

唐木位牌(からきいはい)

黒檀や紫檀、白檀などで作られた木の札に透明感のある塗装をした位牌です。唐木とは、海外産の硬くて上質な木材のことで、中国経由で輸入された経緯があるため唐(昔の中国の名称)という名前がつけられています。

唐木位牌は耐久性に優れ、虫などに侵されにくいのが特徴です。木目がはっきりと見える素材の良さを活かし、塗位牌と比べシンプルな見栄えなので、仏壇のデザインに合わせて選ばれています。落ち着いた木の風合いを好まれる方に人気があります。

モダン位牌

モダン仏壇や家具調仏壇の登場とともに作られた位牌で、これまでの位牌の概念にとらわれることなく、おしゃれなデザインに仕上げられています。塗位牌や唐木位牌とは異なり、ウォールナット材などのほか、ガラスや天然石など木以外の素材を使った位牌もあります。

洋間やリビングに仏壇を置かれるご家庭が増えた昨今、インテリアに調和するデザインが選ばれています。ナチュラルな色合いや温かみのあるフォルムが特徴で、若い世代を中心に人気が高まっています。

繰り出し位牌(回出位牌/くりだしいはい)

箱型の位牌があります。こちらは、箱型の部分に8枚前後の板が入っており、板に戒名(法名)を書き、まとめておくことができる位牌です。先祖代々の位牌がたくさんある場合は、こちらを用いることもできます。ご仏壇のスペースに限りがある場合や、複数のご先祖様をひとつにまとめてお祀りしたい場合に便利です。

夫婦位牌

ご夫婦がともに故人の場合、「夫婦位牌」という、1つの位牌に2つの戒名(法名)を入れて作る位牌もあります。通常の位牌を作り、後に夫婦共に故人になった際に、夫婦位牌に作り替えることも可能です。仏壇内のスペースを有効に使えるだけでなく、お二人が寄り添う形でお祀りできる点も好まれています。

位牌選びで知っておきたいこと

ご位牌は一度作ると何十年にもわたってお祀りするものですので、慎重に選ぶことが大切です。ここでは、選ぶ際のポイントや注意点をご紹介します。

サイズの選び方

本位牌のサイズは、仏壇全体のサイズ、配置した際のバランスを考慮して選ぶのが基本です。ご先祖様の位牌がある場合は、その位牌と同じサイズ、または少し小さいサイズを選択してください。ご先祖様のご位牌より大きくしてしまうと、世代の順序が逆転してしまうため、避けるべきとされています。

仏壇の最上段中央には、ご本尊が祀られます。位牌はご本尊の棚の下段、2段目に安置するのが基本です。2段目に置けない場合は最上段にも置きますが、位牌でご本尊を隠さないように注意が必要です。

文字入れ(戒名彫刻)について

本位牌は、戒名を入れる際に手書きか機械彫りかを選びます。手書きである方が味わい深く、機械彫りではより整った文字を入れることができます。手書きの場合は職人の技術によって温かみのある仕上がりになりますが、納期や費用が高くなる傾向があります。

49日法要までの白木位牌(仮位牌)から49日後の本位牌を作る際は、戒名下にある「霊位」の「霊」の文字を抜いて「位」だけにして本位牌を作ります。これは49日法要をさかいに故人様が「霊」から「仏(ほとけ)」へ変わられたという意味合いがあります。細かい作法ですが、大切な意味が込められています。

宗派による違いに注意

信仰されている宗派が「浄土真宗」の場合には注意が必要です。浄土真宗では教義(教え)上、原則として位牌を用いません。その代わりに「過去帳」という、故人の戒名(法名)などを日付ページに記入していくものを用います。

当地域では菩提寺をお持ちのご家庭が多いため、ご位牌を準備される際は事前に菩提寺のご住職にご確認いただくと安心です。宗派によって作法が異なりますので、ご不明な点は中本葬祭にお気軽にお尋ねください。

四十九日までに準備する理由

通常、本位牌は四十九日法要までに用意するものとなっています。四十九日の忌明けのタイミングで本位牌に入魂し、白木位牌はその時に焚き上げるのが一般的です。戒名の文字入れには二週間ほどかかるので、本位牌の手配は余裕を持っておこないましょう。

本位牌が手元に届いた際に注意するべきことがあります。本位牌が届いたからと四十九日の法要を済ませるまで、安置している白木の位牌と差し替えることは絶対にしてはなりません。これは、四十九日を迎え僧侶によって本位牌へ「魂入れ(開眼供養)」が行われるまで、故人の魂は「白木の位牌」に込められているという考えに基づきます。

位牌の費用相場と内訳(2026年時点)

ご位牌の価格は、素材やデザイン、加工方法によって大きく異なります。一般的な相場を知っておくことで、ご予算に合わせた選択がしやすくなります。

種類別の価格相場

位牌の値段は素材やデザイン次第だが、相場金額は1万円~5万円とされています。より詳しく見てみましょう。

塗位牌:1万円~3万円程度が一般的です。普通塗り仕上げなら比較的手頃な価格で、呂色仕上げなど高級仕上げになると3万円以上になります。

唐木位牌:重量のある唐木位牌は、2万円~7万円程度が価格相場です。黒檀や紫檀といった高級木材を使用するため、塗位牌よりやや高めの価格帯となります。

モダン位牌:モダン位牌は現代的なデザインが特徴で、シンプルな商品が多く取り扱われています。価格はデザインや素材によって異なりますが、3万円程度が相場のようです。ガラスや天然石など特殊な素材を使用したものは、さらに高価になる場合もあります。

繰り出し位牌:故人の戒名が書かれた札が複数入る箱型の繰り出し位牌は、3万円以上が相場になります。漆塗りや黒檀など、仕上げによって価格が変わります。

文字入れ(戒名彫刻)の費用

ご位牌本体の価格に加えて、戒名や没年月日などを入れる文字入れ費用が別途かかる場合があります。手書きの場合は数千円から1万円程度、機械彫刻の場合は無料~数千円が一般的です。最近では、文字入れ・送料込みの価格を提示している仏壇店も増えています。

開眼供養のお布施

多い流れとしては49日法要の際に「49日までの仮位牌」と「仏壇店で作った本位牌」をもっていき、新しい本位牌へ魂の移し替えをしてもらいます。その際に寺院に渡す御礼の表書きは「お布施」です。お布施の金額は地域や菩提寺との関係によって異なりますが、一般的には3万円~5万円程度とされています。

費用について詳しくお知りになりたい場合や、ご予算に合わせたご位牌選びについては、中本葬祭までお気軽にご相談ください。無理のないご供養の形をご提案いたします。

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町での位牌準備

新宮市を中心とした熊野地域では、菩提寺とのつながりを大切にされるご家庭が多く、ご位牌の準備についても菩提寺のご住職にご相談されるケースが一般的です。

菩提寺へのご相談を優先に

当地域では、古くからお付き合いのある菩提寺をお持ちのご家庭が多いため、ご位牌の種類やサイズ、戒名の書き方などは、まず菩提寺のご住職にご確認いただくことをお勧めします。宗派によって作法が異なるため、事前にお伺いしておくと安心です。

私たち中本葬祭でも、菩提寺との連絡調整やご位牌の手配について、長年の経験からサポートさせていただいております。ご不明な点がございましたら、遠慮なくお声がけください。

四十九日法要の時期について

当地域では、四十九日法要を親族や近しい方々を集めて執り行うご家庭が多く見られます。法要の日程はご住職のご都合やご親族の都合を調整して決めるため、早めにご相談を始めることが大切です。

本位牌の文字入れには2週間程度かかりますので、葬儀が終わって落ち着かれたら、なるべく早く仏壇店や葬儀社にご連絡いただくとスムーズです。

地域での仏壇店との連携

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町には、地域に根ざした仏壇仏具店があります。地元の仏壇店では、実際にご位牌を手に取って素材や色合いを確認できるため、納得のいく選択がしやすくなります。

また、中本葬祭でも信頼できる仏壇店のご紹介や、ご位牌選びのアドバイスをさせていただいております。お気軽にご相談ください。

地域コミュニティへの配慮

当地域では地域のつながりが深いため、四十九日法要を行う際には区長や組長にご一報を入れておくと、ご近所の方々への周知もスムーズに進みます。法要にご近所の方をお招きするかどうかは各ご家庭の判断ですが、事前にお知らせしておくことで、後々のトラブルを避けることができます。

よくある質問

位牌は必ず作らなければいけませんか?

仏教では一般的にご位牌を作りますが、浄土真宗では位牌の代わりに過去帳を用います。また、無宗教の場合は必須ではありません。菩提寺やご家族のお考えに沿ってご判断ください。

四十九日に間に合わなかった場合はどうすればいいですか?

最近では四十九日の後、一周忌の際にこの魂入れをする家庭もいらっしゃるようです。必ずしも四十九日でなければならないわけではありませんが、できる限り早めに準備することをお勧めします。ご不安な場合は菩提寺のご住職にご相談ください。

先祖の位牌と同じサイズでなければいけませんか?

ご先祖様のご位牌がある場合、同じサイズか少し小さめのサイズを選ぶのが一般的です。世代の順序を守る意味があります。ただし、仏壇のスペースやバランスも考慮して選びましょう。

位牌の文字は手書きと機械彫りのどちらがいいですか?

手書きは味わい深く温かみがありますが、費用と納期がかかります。機械彫りは整った美しい文字で、比較的短期間で仕上がります。どちらも故人様への敬意を込めた供養の形ですので、ご家族のお考えでお選びください。

戒名がない場合、位牌は作れませんか?

戒名がなくても、俗名(生前のお名前)でご位牌を作ることは可能です。無宗教の方や、戒名を授からない場合でも、故人様を偲ぶ依代としてご位牌を用意される方もいらっしゃいます。詳しくは菩提寺や葬儀社にご相談ください。

まとめ

ご位牌には、葬儀から四十九日まで使う白木位牌と、その後ご仏壇に安置する本位牌があります。本位牌には塗位牌・唐木位牌・モダン位牌など様々な種類があり、素材やデザインによって価格も1万円~5万円程度と幅があります。

四十九日法要で白木位牌から本位牌へ魂を移す「開眼供養(魂入れ)」を行うため、法要の2週間以上前には本位牌を手配しておくことが大切です。宗派や菩提寺によって作法が異なりますので、事前にご確認いただくと安心です。

新宮市・那智勝浦町・太地町・三重県紀宝町では、菩提寺とのつながりを大切にされるご家庭が多いため、ご位牌の準備についても菩提寺のご住職に相談しながら進められることをお勧めします。中本葬祭でも、ご位牌選びや菩提寺との調整について、長年の経験からサポートさせていただきます。

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この記事の監修

中本 吉保(なかもと よしやす)/専務取締役・厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター

平成12年(2000年)に中本葬祭を創業。以来25年以上・7,500件以上のご葬儀に携わり、「どうすれば故人様が喜んでくださるか」を考え続けています。

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